家族全員で初めてのテント泊ハイク~夏の尾瀬へ(前編)

尾瀬

2018.7.14~7.15、家族全員で尾瀬ハイク。(後編はこちら

家族全員でテント泊ハイクはできるのか

「テントを背負ってハイク」

ソウタと二人で、もう5年くらいやっている行為だけど、家族全員(5人)となると未経験。ゲンタとユウタはもちろんだけど、奥様も初めてなので意外とハードルは高いのだ。最近、ユウタが4歳になって背負子を卒業し、僕の背中がようやくフリーになった(=家族ハイクでもテント泊装備を担げる)。そろそろ、そのタイミングかもしれない…と、一歩踏み出してみることにした。

何を始めるにしても、最初はあれこれと心配になって不安の方が多いと思うけど、そんなこと考えてたら何もできないわけで。ユウタが夜泣きするかも…、歩けなかったら荷物+ユウタを背負わなきゃいけない…。それもぜ~んぶ飲み込む覚悟でやってみないとね。夏だし。

場所はどうしようか。本当は大菩薩峠の福ちゃん荘とか、1~2時間でテント場に着くような所が良いんだろうけど、ソウタがどうしても尾瀬でお花を観たいと言ってるし、僕とソウタ以外にも尾瀬の雰囲気を一度は味わってもらいたいし、せっかく行くなら、景色もお花も楽しめる場所が良いだろう。ということで尾瀬に決定。しかも、山ノ鼻じゃなくて見晴キャンプ場ってとこが我が家らしい(笑)。少し歩くけど(いや、10km以上あるから少しじゃないかw)、なんとかなるでしょう。

大菩薩嶺〜福ちゃん荘で初めての子連れテント泊登山

出発は前日の22時過ぎ。関東圏なので深夜1時には尾瀬戸倉に到着。駐車場は連休らしく混雑していて、みな車中泊してる。我が家も3時間ほど仮眠を。子供達は既に寝ていたので、6時間くらいは寝られる。

鳩待峠~アヤメ平~竜宮~見晴キャンプ場

5時半に乗合タクシーに乗り込む。酔い止めを飲んで乗車したけど、ゲンタが鳩待峠手前で吐きそうになって、大丈夫?なんてビニール袋を拡げたところで到着。間一髪セーフ。でも、いきなり調子悪そうで、微妙なスタートに。

ゲンタは車酔い、花を楽しみにしてるソウタだけやる気満々w。僕とソウタは2年振りの尾瀬

遥かな尾瀬を子供と日帰りロングハイク(後編)

遥かな尾瀬へ〜父子日帰りロングハイク(前編)

今回の荷物。5人分を3つのザックにパッキング。僕がモンテインのウルトラツアー40、嫁さんがks ultralight gearのKS30、ソウタがライズパック20。シュラフとマットを1つずつ削って各4個。この暑さだし、まったく問題なかった。それと、家族全員ASOBI-POCKETを持っているので、行動食やジュースなどはバッチリ。パッキングについては、別記事にまとめるかもしれない。未定w

6:50、山ノ鼻に向かう大勢の登山者を横目に、我が家は人気の少ないアヤメ平へ。天上の楽園なんて言われてるし、一度、歩いてみたかった場所。今回はアヤメ平を経由して長沢新道から竜宮~見晴と歩くコース。片道で11kmくらいかな。鳩待峠からは400mくらい登るから、尾瀬ヶ原横断よりはキツイ。でも、あの単調な木道歩きと、混雑を考えると、こっちルートで正解だったと思う。

しかし、歩いて5分。ゲンタの調子が悪くて、引き返す(笑)吐き気かなと思ったけど、どうやらウ〇チだったみたいで、トイレに駆け込んでスッキリしてからは平常運転。いきなり出遅れたけど、のんびり行こう。13時見晴着が目標なんだけど、間違いなく遅れそうw

序盤はこんな感じの森の中をひたすらに。木道があったり、なかったり。特に泥濘もなく、歩きやすい。人が少ないし、のんびり行けて最高。ただ、熊の目撃情報もあるので、鈴は鳴らしっぱなし。

分岐のある富士見峠までまだ5km以上ある。アヤメ平までは、何事もなく辿り着きたいな。

救いだったのは、ユウタが頑張って歩いてたこと。この後も絶好調で富士見峠の分岐を過ぎるまで歩いてくれた。歩いてる人がほとんどいないので、木道もゆったりと。写真もゆっくり撮れるし、並んで歩いても誰にも迷惑かけないし、ホント、空いてるってのは、親子登山には最高だねw

見慣れたギンリョウソウも、ゲンタ・ユウタ・ママにとっては初めて見るお花。この透明感に驚いてた。

のんびりマイペースで1時間半ほど歩くと、横田代。1860mもあるのね。意外と登ってきたんだ。

お花が咲き乱れてて、一同足を止めることしばしば。コバイケソウ、今年は当たり年みたい。

ワタスゲちゃん。このフワフワの時期に歩いたことないので、ちょっと嬉しい。

子供達が喜ぶモウセンゴケ。たぶん、尾瀬くらいでしか観ることができないはず。虫を食べてるのを観察したり、楽しめる植物だ。

曇天だけど、涼しくて歩きやすい。昼からは灼熱の…

ニッコウキスゲ

キンコウカ

尾瀬を歩くなら、小さな植物図鑑を持参すると良いかも。名前がわからないより、わかった方が、より楽しめると思う。我が家は、ソウタが植物博士なので、何も言わずとも図鑑持参で。

定番のお花を眺めながら、先に進む。ゆるやか~に登る木道が続く。

こんな感じ。後ろの至仏山が、恥ずかしがって隠れちゃってるけどね。

横田代を過ぎると、また森の中へ。

タテヤマリンドウ

至る所にモウセンゴケ。これだけ生えてると、捕まる虫も多いわけで、トンボなんかも餌食になってた。

ナメクジ。翌日の尾瀬ヶ原では見かけなかったけど、このルートでは至る所に。こんな感じで、お花や虫なんかを観察しながら、子供達のペースで進んでいく。ここまでは良い感じよ。

また開けてきた。この先に、道中、1つだけあるピークの中原山がある。

天気も良くなってきて、至仏山が見えた。ユウタも疲れが見え始めてるけど、まだ元気。

雪の至仏山へ〜子供と雪山テント泊ハイク(後編)

雪の至仏山へ〜子供と雪山テント泊ハイク(前編)

中原山。山頂標識があると、とりあえず記念写真を撮っちゃう癖がw

頑張るユウタ。木道が綺麗になってきて、歩きやすい。

なるほど。道理で歩きやすいわけだ。2017だもんね。東電さん、ありがとう。

もしかして、あの先がアヤメ平かな。ちょっとワクワクしてきた。

風が気持ち良い。アヤメ平経由にして良かった。数組に追い抜かれたけど、僕ら以外にまったく人がいない状況…。なんて贅沢なんだ。

ゲンタの足取りが軽快になったと思ったら、そこは…

初日のMVH(Most Valuable Hiker)は間違いなくユウタ。ここまでよく歩いてきた。

天上の楽園、アヤメ平

アヤメ平キターーーーーー

らくえーーーん!この解放感。

アヤメ平の素晴らしさよ。来て良かった。

ご近所の日光白根山も。

雪の日光白根山(奥白根山)へ〜子供と日帰り雪山登山

家族で初めてのテント泊ハイク。初めての舞台が尾瀬で良かった。

時間は10時15分。ここでランチとしましょう。

カップ麺や茹でトウモロコシ、お菓子なんかを食べてエネルギー補給。初日の行程の半分は歩いたし、ここからは下るだけ。でも、距離があるからね。尾瀬ヶ原に出てからも見晴までけっこうあるし、最後は間違いなくグダグダだろうなw

連休中の尾瀬とは思えないほど閑散としてるアヤメ平。こんな良い場所があるのに、もったいない。でも、人が増えると困るし、これはこれで良いのかな(笑)極上の時間を過ごせて大満足。

富士見峠を目指す。このあたり、眺めが良くて、雰囲気も良かったなぁ。

まだまだ歩くユウタ。木道が歩きやすいってのもあるけど、それでも頑張ってる。伊達に、石鎚山とか歩いてない。石鎚山に比べたら、アップダウンの少ない、木道多めな尾瀬はたやすいか。

西日本最高峰の石鎚山(愛媛県)へ~家族登山

長沢新道。このルートの写真はこれ1枚。何故かって?眠くなったユウタをザックに挟み込んで、急な下りを降りたため、写真撮る余裕ナシ。まだまだ体力のないユウタは、朝も早かったし、眠くなって撃沈。でも、お昼食べたら眠くなるだろうなーって思ってたので、これは想定内。

今回は肩車ではなくてザックに挟んで歩いてみた。テント泊装備が10kgちょいで、ユウタが15kgちょい。久しぶりに重荷。とりあえず、1つ目の試練と言うか、4歳児をこのルートで歩かせた僕の責任を果たしますw

尾瀬ヶ原に出る前に、ユウタが起きて、そこからまた歩いてくれたのでラッキー。結局、担いだ区間は2kmもなかったと思うから、9kmほど自力で歩いたことになるのかな。頑張ったねぇ。もちろん、ゲンタも頑張った。ソウタにとっては散歩レベルか(笑)

6時間以上かかったけど、ようやく尾瀬らしい風景に出逢えた。

行きたいと思っていたけど、なかなか行動に移せなかった家族全員でのテント泊ハイク。みんなの歩く姿とか、子供達の笑顔やはしゃぎっぷりを見ると、一歩踏み出して良かったなって思える。まだ心配はあるけど、とりあえず往路は無事クリア。一安心。

前方に燧ケ岳、麓に見晴の小屋が見えてきた。もうすぐだ。

後編に続く

家族全員で初めてのテント泊ハイク~夏の尾瀬へ(後編)