雪の至仏山へ〜子供と雪山テント泊ハイク(後編)

至仏山

2016.4.29〜4.30、GW前半は尾瀬の至仏山へ。二日目は天候回復を待って、至仏山にアタックします。前編はこちら

回復を待つ

朝早くから至仏山へ向かう他の登山者達。我が家はできるだけ天候が回復してから登りたい…。そんな思いを汲み取ってくれたのか、青空が見え、徐々に太陽も出てきました。明るくなってきた幕内でシュラフを畳みながら、山へ向かうモチベーションが上がってきたのでした。

風は多少あるけど、これはイケそうだ。※いつもヤマテンさんの情報を元にしていますが、今回もバッチリでした

8時半、山の鼻キャンプ場を出発。前日に見ることができなかった尾瀬ヶ原を至仏山方面に進みます。

至仏山は見えないけど、雲の流れは速くて、晴れ間も見え隠れ。

今回、なぜ山の鼻から登るのか?ということですが、純粋にテン泊したかったというのもありますが、例年は期間限定で許可される(東斜面)至仏山→山の鼻への下山が、平成28年シーズンは禁止され、通常通り、登り専用となっていたからです。尾瀬ヶ原を見ながらのヒップソリを楽しみにしていましたが、こればかりはルールですからしょうがないですよね。天気も考慮すれば、山の鼻テン泊、翌日アタックというのはベストだったような気がします。

登り専用であり、下りに使ってはいけないと公式に発表されているにも関わらず、下山する人が多かったこと。登っていて、とても残念な気持ちになりました。中には、熟練の登山者らしき男性に「下り禁止されてませんか?」と言ったところ、ちょっとムキになったかのような口調で、「それはスキーヤーで登山者は大丈夫なんです!」と言い返されましたw。尾瀬保護財団にも念のため電話で確認済みなんですけどねぇ。一見判りにくいですが、きちんと読めば「東面登山道は登り専用」って書いてます。

~平成28年シーズン「至仏山利用ルール」のお知らせ~

目的は植生保護。スキーヤーだけが禁止で登山者はOKなんてことはないのになぁ。トレランの人のマナーが悪いという記事をよく目にしますが、ハイカーだってきちんとルール守って歩かないといけないよねって思いました。

ただし、天候不順による撤退や怪我などによる緊急の場合には、もちろん下山に使って構いませんよということ。我が家も天気次第では、尾瀬ヶ原に戻るということも念頭においていました。

至仏山への取り付き。しばらく樹林帯の地味な登りが続きます。

徐々に暑くなってきて、ウェアの調整が難しい。自分はアウターを脱ぎフリースに。ソウタも寝る時に着込んでいたインナー類を脱がせ、キャプリーンだけ。風はあるのでアウターはそのまま。

今日も数は少ないですが、植物を発見。

マンサク
マンサク

山に生えてるマンサクは初めて見たと

徐々に視界が開けてきました。間違いなく山頂じゃないけど、それっぽいのが見えて気持ちに余裕が。登ってる人も見える。

徐々に斜度がキツくなってきました。。まだアイゼンなしでも行けるけど…。というこの判断は失敗。小さな子供連れならこの付近から装着がベスト

こういうトラバースって一番滑落しやすいですよね。アイゼンなしで突入しましたが、少し登ったところで後悔。下を見たら、どこまでも滑り落ちそうな斜面だし(汗)とりあえず、ゆっくり慎重に進みます。ソウタにも「ここからふざけて歩くの禁止だよ」と念を押しておきましたw

振り返ると・・・尾瀬ヶ原と燧ヶ岳キターーーーー!これが見たかったんですよ。しかも前日の雪で真っ白な尾瀬ヶ原。最高だね〜

アイゼンを装着し、核心部へ

さらに斜度が…。とりあえず、ソウタにピッケルを持たせて、滑らないように進ませます。雪は昨日降った新雪。締まった雪でグリップは効きます。大人はアイゼン無しでもなんとか。少し平坦そうな場所を見つけ、たまらずアイゼンを装着。フゥゥゥ、意外と冷や汗でたーー

アイゼンはこちらを使っています。子供の前爪アイゼンについて/BlackDiamond Contact Strap

ブラックダイヤモンド クランポン BD33060 コンタクトストラップ CONTACT CRAMPON 10本刃クランポン 10本刃アイゼン 10本爪クランポン 10本爪アイゼン 雪山登山用クランポン 雪山登山用アイゼン

蛇紋岩。他の方はこの付近でアイゼン装着していました。大人ソロならなんとかなる箇所でも子連れだとそうもいかず。装備は早めに装着。教訓にします

このあたりから至仏山まで残り1/3くらいでしょうか。

アイゼンを装着してから見違えるように歩きやすくなったw。なんていうか、こんなコースさえもしっかり歩いてくれるソウタを見て、逞しくなったなって。こんな何気ないところでウルっときちゃうんだよね、最近は(笑)

ここから一気に斜度が増します(汗)急登というか、一部直登っぽい箇所も。。

この日の核心部は間違いなくココ。あの上まで登り上げなきゃいけないんだけど、角度がさ・・・(怖)

ここからの写真は余裕がなくて無し。隣を見ると、女性の登山者がアイゼンの前爪を刺し、ほぼ垂直(のように感じる)な壁を登っている。我々も同じ斜面にいるわけなんですが、直登は怖かったので、少しトラバース気味に登って行くことに。もうね、必死意外の何ものでもないw。ヤバイとこ来ちゃったかも…ってマジで思いました(笑)

ハーネスとザイル、今回の装備で持って来れば良かったと思ったものでした。1月の武尊山では持参していたんですけどね。必要ないと思い込んでました。ダメですね、反省。大人ソロなら、12本爪アイゼンで歩けば問題ないと思われます。あくまで子連れ目線ということで。


無事に難所をクリア〜!高天ヶ原まで到着。 この時期にそれなりに立派な エビの尻尾が見られるなんて、ここは冬山だと実感。

ここから木道が続くんですが、強風で体が持っていかれそうに(汗)ソウタを自分の体に隠れるように歩かせ進みます。ま、飛ばされても木道から落ちる程度ですがw

これも1日で出来上がった物なのかな?なんだかとっても気持ち悪いw

自然のアートだね。

ソウタがお腹を空かせていたので、木道の岩陰でちょっと早めのランチ。パンと行動食を食べるだけなのでサクッと済ませました。

何度も振り返ってしまう。雪を纏った尾瀬ヶ原と燧ヶ岳。山頂まであと少しだ、頑張ろう。

風の通り道みたいで、風が強かったです。飛ばされないように慎重に。ここでホワイトアウトしたら、間違いなく迷う自信あり。

12:10、日本百名山、至仏山(2228m)に登頂成功!!ソウタ、おめでとう〜。コースタイム3時間ですが、3時間半かかった。いやいや、コンデション考えると上出来でしょう。

記念に親子写真。マルチカモのMyogサコッシュも、赤いアウターもお揃いで。

30分ほど早く到着していたmokaさんと3人ショット。全員、見事に赤(笑)お互いにお疲れさまでした〜

山座同定して写真を撮ってきたんですが、見返したらどれがどれだか不明w。巻機山とか新潟方面かな?

これは武尊山。1月のリベンジはいつか必ず…

たぶん谷川岳方面

よくわからないw

下山前に燧ヶ岳と尾瀬ヶ原をバックに。今回のハイクをいつまでも覚えていてもらえたらいいな。この日の最年少、頑張ったぞ。そもそも子供は歩いていなかったけどw

バックカントリーな方々がたくさんいましたね。来シーズンあたり始めてみたいなぁって思いながらも、道具購入が追いつかないだろうな、きっと。それまでに地図読みも含めて、もうちょいスキル上げなきゃ。

ソウタと見入ってしまいました。視界から消えていく感じが格好良かった

鳩待峠へ下山開始

下りで難所はなさそうだけど、気の緩んだ時に事故は起こりやすいので、引き続き慎重に。

下山者も多く、トレースもしっかりしているので問題なさそう。前方に武尊山を見ながらの下山となります。

まさに冬山、雪山。GWだけど、前日の降雪で得した気分です。病気でしばらく登れなかった分、ご褒美かな。

前方に小至仏山が見えてきました。山頂経由の夏道で登られて来た方とお話ししましたが、BCの方々がトレースを作ってくれたようで、立派なトラバースがありました。

精神的にも余裕が出てきたので、記念撮影も多めに(笑)

小至仏山のトラバース。しっかりとしたトレースで危険な感じはしなかったです。万が一落ちても、頑張って登り返せそうですw

オヤマ沢田代まで、こんなトラバースっぽい道を進んでいきます。晴れ間もあり、とっても気持ちよい雪上散歩。前半戦の苦労も癒されますね。

もう一箇所。他のレポにもよく出てくる岩場のトラバースも特に問題なかったです。

ここからは樹林帯歩き。緊張も柔らぎ、自然と笑顔が。

お昼過ぎでも登ってくるBCボーダー。下りが早いからね。テレマークも良いけど、ボードも良いなぁ(ボソッ

至仏山も見納め。我々はあの頂きに立っていたんだね。あそこから滑り降りるって気持ち良いだろうなぁ・・・やっぱり気になるw

あとはひたすら樹林帯を下っていくだけ。地味に時間かかりました。

残り1km!もう少し!

ヒップソリを持参せず、尻セードで。。やっぱりソリがないとあまり滑らないね。次回は必ず。

無事にゴーール!雪の至仏山から帰還しました。今回もよく歩いたね。お疲れさまでした。

鳩待峠の駐車場に戻ってきました。思ったより雪がなくて拍子抜け。朝の峠道でスタック続出、除雪が入っていたみたいですね。

帰り道、沼田といえばトンカツ。トンカツと言えばげんき。ソウタと2人でシェアするつもりで大盛りを頼んだら、まさかの撤退(笑)もう歳ですねw

帰りの車中で、ソウタが一生懸命描いてたミズバショウ。何も見ないで想像で描いてるのに、何だか上手です。

ソウタ 「ミズバショウは、サトイモ科で〜す」
パパ 「そうなの?(違うような気もするけど…)」

すぐにGoogle先生で検索したところ…なんと、サトイモ科でした(笑)○○科まで覚えてるとは…。さすがに図鑑を読み込んでるだけあるなぁと妙に感心しちゃいました。

mokaさんに自宅近くまで送っていただきました。車の運転を始め、雪中テン泊&至仏山ハイクにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。また、行きましょう〜!

帰り道、セブンで買い食い(笑)アメリカンドックでお腹が満たされたようw。こういうのも父子ハイクの楽しみ。

積雪期の至仏山親子登山~総括

直前に強風大荒れ予報に翻弄されましたが、結果として思い描いたような2日間になりました。初日は割り切ってテン泊のみ。2日目も天気が良ければ山頂アタックという柔軟な計画で望みました。事前の天気予報で気温や風速をある程度想定できたので、お互いしっかりと「冬装備」で行けたのが一番でしょうか。
あと、2日目に朝早く出発していたら、我が家のレベルでは間違いなく撤退していたと思います。

また、雪があるだけで難易度もガラッと変わりますね。今回は怪我もトラブルもなく下山できましたが、こうじゃないシナリオもあったでしょうし、次も同じように行くとは思ってません。我が家は特に子供と一緒なので、念には念を。心配しても、したりないくらいの心構えでこれからも歩きたいと思います。行ける判断と撤退の判断は難しいですが、これからも経験を積んでいきます。

一番心配していたソウタの体調は、一瞬病気の症状かも?というのが登りで見受けられたんですが、どうやら気のせいだったようです。帰宅後も特に異変なく。これだけのルートを歩ききって大丈夫だったら、ひとまず復活といって良いのかな。9月まで月一検診は継続しますが、このレベルの山をまた一緒に歩けるようになって嬉しいです。

久しぶりの百名山。ソウタは14座目。入院もあって、停滞してたけど、今年は二人でたくさん集めたいなぁって思います。

とっても充実した雪山ハイクでした!また来年