2024.6.8、三男ユウタと二人で残雪の燕岳を歩いてきた。
松本移住後、初の北アルプスへ
2024年4月から松本市に移住した我が家。転校・入学などでバタバタの日々を過ごし、息つく暇もなくあっという間に6月…。あぁ、なんて早く1日が過ぎ去っていくのだろうか。このまま惰性で過ごしていると、「松本に引っ越したのに北アルプスに登っていない」一年になってしまう。それはマズい!と、ユウタと二人で燕岳を歩くことにした。(松本移住の理由の1つに、山が近いから親子登山の回数を増やすというのもあったしね)
この時期はまだ、妻が東京暮らしで男4人生活を継続中。休日は、ゲンタが朝から部活で、ソウタは受験勉強。近くに食事をする場所もコンビニもなく、親がいないと何かと不便な梓川梓。この日はゲンタが部活、ソウタは行こうと思えば行けたけど、ゲンタ一人を残して出掛けるのは不安もあるので、ソウタにお願いして、登山に行かせてもらうことにした。お昼の準備をして、できるだけ早く帰るからと深夜3時半に出発。

自宅から中房温泉の登山口までは45分ほど。3時半に出発して4時半前に登山口駐車場に到着。第1・第2は既に満車で、第3駐車場に停めることができた。昭島に住んでいた時は、北アルプスに登る時は深夜0時とかに出発していたので、圧倒的な時短になっている。睡眠時間の確保・運転時間の短縮。どちらも50代手前の僕の身体には本当に有難い。

高山植物を見るのも久しぶり。それもそのはず、直近で歩いた北アルプスは3年前の常念岳。ずいぶんと遠ざかってしまったものだ。

いつもなら子供達の足を引っ張るパパだけど、この日はなんだか絶好調。それはきっと、運転時間の短縮(4時間⇒1時間)と睡眠時間の確保(2時間程⇒6時間)によって身体の負担が軽減したから。登山好きにとって、北アルプスが近いというのは最高の贅沢なんだと思う。
ユウタも、慣れない場所での暮らしや、転校先での学校生活で少し心配していたけど、子供にはそんなこと関係なかったかな。久しぶりの登山で、それも大好きなアルプスを歩けてとても嬉しそう。

残雪の山肌が視界に入ると、一気にテンションが上がる。毎日見慣れている景色なんだけど不思議。

第1~3ベンチを良いペースで通過。身体が・・・軽い!

お久しぶりの合戦小屋。僕は9年振りの再訪。記憶はしっかりとあるんだけど、登山道の状況は薄っすらとしか覚えてなくて、これだけ間が空くと、もう初めましての気分。

合戦小屋を過ぎると、稜線の奥にひょっこりと槍ヶ岳が見えた!二人ともテンションMAX。ユウタの今年(2024年)の目標でもあるので、是非実現させたい。

この時期の残雪状況について。事前調べて雪の状況は把握していたので、チェンスパを選択。が、しかし。この辺りのトラバースがいやらしくて、気温も上がって雪はズルズル。正直、チェンスパではちょっと不安を感じるくらいだったので、安全と安心を求めるなら前爪アイゼンにしておけばよかったなぁと少し反省。何をどう選ぶかは個々の判断になるだろうけど、同じ時期に再訪するなら、迷わず前爪アイゼンを持ってこようと思う。

ステップはあるので、少し強めに蹴り込んで確実に一歩一歩。登りはそれほどでもないけど、下りの方が怖いかもなぁ。

嫌らしい雪渓トラバースを無事に通過し、稜線に出れば、槍ヶ岳が近づいてきた。ユウタも常念岳から槍ヶ岳を眺めたことはあるけど、こっちからの眺めも抜群。これを見てより一層、槍ヶ岳に登りたいと思ったはず。(⇒2024年9月に、約束通り、槍ヶ岳に登りました。レポは後日~)

お決まりの槍ポーズ。やっちゃうよね~。ブレブレすまんw

燕山荘に到着~。登山口から3時間。良いペースじゃないかな。時間は8時。燕岳に登頂したら燕山荘でケーキを食べてのんびりするつもりなので、時間に余裕があるのは有難い。頑張ったね。

ガスってるところもあるけど、北アルプスの絶景を垣間見ることができたので十分満足。ここからは、鷲羽や水晶、薬師岳などズラ―ッと見ることができ、ユウタと一緒に山座同定を楽しんだ。

一息ついたところで、燕岳へ。これが北アルプスの女王の風格。




こんなに急だったっけ?と9年振りの記憶など当てにならず…。階段があったことすら覚えていないなんて。

燕岳(2763m)に登頂~!ユウタも大満足の笑顔。

時間もあることだし、お互い未踏の北燕岳まで足を伸ばした。どちらの山頂標識も可愛いね。

燕山荘に戻り、お待ちかねのケーキ。実は、前日10歳の誕生日だったユウタ。北アルプスの小屋でお祝いできるなんて、羨ましいぞ。よーし、奮発してホットミルクもつけちゃう。

小屋の中でのんびり過ごす。なんて優雅なひと時なんだろう。ユウタが写真を撮ってくれた。

ケーキを食べてまったり。山バッヂも忘れずに購入。やり残したことはないので、10時過ぎ下山開始。小屋泊も人気があるから、この時間でも登ってくる人がたくさん。さすが人気の山。

燕山荘。妻が燕岳に登りたいと言っていたので、みんなで一緒に来れたら良いな。

下りの雪渓トラバース。いやはや、緊張感MAXでした。ヤバイってところはなかったけど、チェンスパだと不安になる。前述したとおり、怖いな、不安だなと思ったら前爪アイゼンを。

核心部を無事に下りきって一安心のユウタ。

合戦小屋のスイカが始まっていたので、もちろん食べますよ。ケーキを食べて、スイカも食べて。グルメ山行とはこのことか。スイカは波田産。僕らの住む梓川の隣地区で、いつでも食べられる環境になったんだけど、波田のスイカ、とっても美味しいので是非お試しを。

13時、無事に下山!スイカを食べて寄り道もしたけど、下るペースは順調だった。半年ぶりの登山を無事に終えることができた。予想以上に順調なペースで歩けたことが何よりの収穫。

自宅まで1時間もかからず、14時過ぎには帰宅。荷解きして、洗濯を済ませて、昼寝をしても、普通に夜ご飯を作って、お風呂に入って、何事もなく日常生活に戻れる余裕がある。これが松本暮らしの恩恵なんだね。僕ら家族にとって、これ以上ない素晴らしい環境に移り住めたなぁって、そう思えた1日でした。
まだ引っ越ししたばかりで、気持ちの余裕はないけど(2024年の話)、この立地を最大限に活かして、これからの親子登山活動に取り組んでいきたいと思う。次はあそこを歩くぞ~。
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