2017.2.25〜2.26、厳冬期の八ヶ岳をソウタと歩いてきました。ミスが重なって悔しい山行となりました…。※後編はこちら
厳冬期の八ヶ岳
当初の予定では、群馬エリアを歩くつもりでいたんですが、どうにも八ヶ岳の方がコンディションが良さそうだ!とビビッときたので、2日前に行き先を変更して、さらにはテント泊にシフトチェンジ。毎度、嫌な顔せず直前の変更に付き合ってくれる、Bocさん、mokaさん、ありがとうございます。宜しくお願いしま〜す。冬の八ヶ岳は去年12月中旬に天狗岳に登って以来。今シーズン中にもう一度、雪の八ヶ岳を歩けたらなぁと考えてたので良かった。
今回の山行計画はこんな感じ。
Day2 赤岳鉱泉〜雪遊び又は雪上訓練(ソロオッさん2名は赤岳ピストン)〜美濃戸口
※我が家は、初日に登頂できない場合、2日目に再アタック
雪山テント泊も今シーズン2回目。前回は黒百合ヒュッテ。今回も営業小屋のテン場であること、さらに夕食はムフフな感じなので(笑)、あまり心配はしてない。想定気温は朝で-20度くらいかな。
一番心配なのは硫黄岳への登頂。たぶん、過去最長のアイゼン歩行になるのかな?時間も気になるし、とりあえず行けるところまで頑張るつもり。去年12月に歩いた天狗岳は、テン場までの距離と山頂までの距離が程よい感じで、冬季八ヶ岳の入門的なイメージ。それに比べると美濃戸口から硫黄岳は明らかに距離も時間も長くなる。少しの不安を抱えてました。
痛恨のミス
mokaさんをピックアップして7時美濃戸口に到着。モルゲンロートがとても綺麗で、今日の快晴を確信。先月末の黒斑山・四阿山遠征に続き、当たりだね。晴れボーイズ健在w
準備を整えて、スタート。
最近の都内は暖かさを感じる日も多かったけど、ここは冬の八ヶ岳。そして、もうすぐ3月とはいえ厳冬期の雪山。しっかりした装備で歩きます。小さくなったソウタのゲイターを新調。大人のLサイズにしたけど、少し大きいかなというくらいだから、どんだけパンツがモコモコなのかって話w。
今回、美濃戸口から美濃戸までの林道は通行止め。仮に通行できたとしても、ヴァナゴンでは到底辿り着けないので、林道歩きはマストw。数日前の雨でツルツルアイスバーンと化した林道を、しょっぱなからアイゼンを付けて歩き出します。
が、これが大失敗
ガリガリの林道をアイゼン歩行。写真を見てわかる通り、アイゼンの刃は氷をしっかり捉え、安心して歩ける反面、雪道のように沈み込むことはなく、ものすごく歩きにくい。何より膝と腿が痛い。ソウタも珍しく脚を痛がり、ペース上がらずw
出発前、この日赤岳に挑戦する忠太さんから貴重な情報をもらっていたのにもかかわらず、荷物が増えるし…と油断して、チェーンスパイクを車に置いてきてしまった。体力も脚も温存するなら、この日は間違いなくチェーンスパイクがベスト。チェーンスパイクとアイゼンの違いなんて、大人にしたら些細なことかもしれないけど、まだまだ体の小さいソウタには、こういうちょっとしたマイナスが尾を引いちゃう。今までの経験上、悪い方向にしかいかないからw。
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もう1つのミスは、新しい冬靴を履かせたこと。前回の入笠山で試し履きさせて、歩くのもスムーズだし、本人が暖かいと言っていたので、寒い思いをさせたくないという意識が勝ってしまい、コロンビアのバガブーツをチョイス。今回は距離もあったから、歩き慣れた靴で望むべきだった。
ソウタが珍しく序盤から「脚が痛い」と言うから、最初はよくわからなくて??だったけど、進むにつれて、「あぁ、失敗しちゃった」と気付いて猛反省。今回、どこかに気の緩みがあったんだと思う。今シーズンはかなり順調に歩けていたので妙な自信があったというか、余裕とまでは言わないけど、硫黄岳も問題ない!と勘違いしてしまった。冬も夏も歩いたことのない山なのに。
それと、状況に応じて最適な道具を選択するという基本もできてなかった。チェーンスパイクでもアイゼンでも同じ役割(滑らないように)だから、どっちでも問題ない。と思ってたんだけど、そんなことない。今回の道の状況を見る限り、10本や12本爪は歩きにくさしかなかった。
親子登山って親の事前準備や、意気込みというか心構えもかなり影響するので、そういう意味では、僕の事前準備と心構えがダメダメでした。ソウタには悪いことしちゃったなぁ。
そんな失敗をよそに、ソウタはしっかり歩いてくれた。ありがとう。
正直、いつものペースではないけど、のんびり進もう。だってこんなに晴れてるんだもん、スノーハイクを楽しまなきゃ。
横岳、大同心、小同心。圧巻の景色が目に飛び込んできた。赤岳鉱泉も近いかな?
11時前に赤岳鉱泉に到着。本音では10時過ぎに到着したかったところ。
これから設営して、お昼を食べて、硫黄岳を狙うなら時間的には厳しいかも。
設営完了。厳冬期のテント泊なので安心安全のモンベルステラリッジ。
直前までフロアレスのカフラシルと迷ったんだけど、冒険せずにこちらをチョイス。フロアレスで道具への雪の付着なんかを考えると、やっぱりフロアがある方が快適かな。
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目指すは硫黄岳
ランチを済ませ、12時に赤岳鉱泉を出発し硫黄岳を目指す。
しかし、夏のコースタイムでも往復3時間強。下りで巻けたとしても、戻りが16時くらいになると予想。これは正直厳しい。とりあえず、進めるところまで。14時を下山開始目標にして、15時には小屋に戻る無理のない計画で。
いやらしいトラバースがあったりしてなかなか。ここは道幅も狭くて、靴2つ分くらいでちょっと怖かった。帰り道、ソウタが普通に歩いてたら、踏み跡が崩れて滑落しそうだった。慎重に。
阿弥陀岳。今回の山行で一番高い場所から眺めた唯一の写真。く〜、稜線に出て拝みたかった(涙)
さて、ここからが僕ら親子にとっての難所。
なんてことないように見えるけど、樹林帯の直登で、雪が緩くアイゼンもあまり効かず、ピッケルもスカスカで役立たず。しまいには、前半に痛めた両太腿が痛いということで、踏ん張りも効かず….
ソウタも頑張ってるんだけど、なかなか上に進まない。
登れど登れど、続くよ直登がw
時間は13時半。地図だと赤岳鉱泉と硫黄岳の中間。なんとか赤岩の頭まで行きたいと思っていたけど、この登りペースだと、赤岩の頭も厳しいか。。まだまだ樹林帯の直登も続くし、あと30分頑張っても、同じような景色だと思う。なんて考えると、このあたりが撤退どき。
ということで、悔しいけどここで撤退。
強風&ホワイトアウトのイメージな硫黄岳。今日はコンディションも最高で絶好のチャンスだっただけに、なんとも残念な気持ちに。時間的な問題やコース状況など、いろんな原因が重なったけど、やっぱり大きかったのは前半のミス。悔やまれるなぁ。
太腿は登りで力を入れると痛いみたい。ただ、下りは特に問題もなくて、想定通りの速さで下山。この時間でも登ってくる人とすれ違ったので、若干後ろ髪引かれつつも、ま、明日もあるしね。な〜んて考えてました。この時まではw
沢をジャンプするのも、力が入らないようで、危うく落ちるとこでした(笑)
14時、無事に赤岳鉱泉に帰還。
あと1時間ちょっと登れたなとは思うけど、もう少し粘ってたらピークハントできてたかもしれないなんて思うけど、今日はこういう日だということでテン場でのんびりすることに。
まだ何も成し遂げてないけど…次の日も何も成し遂げられなかったけど…
後編に続いちゃったりします(笑)
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