硫黄岳の途中まで〜厳冬期の赤岳鉱泉で子供と雪山テント泊登山(後編)

山遊び

2017.2.25〜2.26、厳冬期の八ヶ岳をソウタと歩いてきました。何も成し遂げていない前編の続きですw

雪山テント泊を満喫

硫黄岳の途中まで行き、テン場に戻ってからはのんびりタイム。この日、赤岳鉱泉に取材にいらしていた山と渓谷社さんから軽くインタビューを受けて、ソウタと一緒に写真を撮っていただきました。年末に発売されるムック本のようですが、僕ら親子が紙面に掲載されるのかはわからない。期待せずに待ちたいと思います。今回はピークハントしてないから、山頂でのツーショト写真もないし、良い記念になればいいなぁ。ま、載ればの話だけどw

 

去年の秋に登った赤岳。いつかこの時期の赤岳にも親子で登ってみたいところ。それまでもっともっと雪山経験を積まなきゃいけないね。子連れは過酷でオススメできないそうですw(忠太さん談)

 

ソウタは外で雪遊び。僕はポカポカ陽気に誘われて思わず昼寝。幕内の快適さたるや、昼寝を止める術など最早ないw。あぁ、気持ちよかった。就寝装備については後述します。

 

硫黄岳からBocさんが降りてきたので、みんなで夕食前の乾杯!厳冬期とは思えない気温(+5度)で、雪の上でビール飲んで、軽くチーズなどをつまみながら雑談。いや〜、平和ですな。太陽さえ出ていれば、この時期のテント泊でも快適度はかなり高い。昨年末の黒百合ヒュッテは、寒すぎてビールも飲めなかったからw

 

のんびりしていたら、厳冬期の赤岳に親子で挑戦していた忠太さんとケータくんが無事下山。
祝!登頂。いろんな葛藤があったと思いますが、挑戦する親子の姿は素敵なのでした。本当におめでとうございます。いつかは我が家も・・・とこの親子の姿を見て良い刺激を受けたのでした。まだ先になるだろうけど、それまでコツコツとスキルアップしなきゃね〜。まずは硫黄岳から(笑)

 

赤岳鉱泉名物のステーキ

今回のメインと言っても間違いじゃない赤岳鉱泉での夕食。テント泊の人でも小屋で夕食も朝食も食べることができるというありがたいサービス。必ず、このステーキが出るってわけじゃないみたいだけど、この日は肉王mokaさんがいたからなのか、ステーキでした。皆で歓喜(笑)@2000円なり。テン泊が@1000円/人なので、二人で6000円と過去最高に贅沢なテント泊となったわけなんだけど、節約派な我が家でも、赤岳鉱泉のこのステーキはマジでおすすめ。幸せになれます(^^)

 

食後は談話室でのんびり。明日の計画についてなど。我が家は硫黄岳に再アタックの予定だけど、また同じ道を歩くのってしんどいな〜なんて笑いながら、モチベーションはイマイチw。でも、寝て起きたら気分も変わるだろうし、天気も良さそうだから、登る気マンマンでいました。この時はw。

暖かい小屋から-15度の外の世界へ。この状況でテントに戻るのって、普通なら絶望的な感じなんだけど、この日はそうでもなくて(笑)このくらいの気温でテント泊は初めてじゃないし、気持ちに余裕もあるからかな。これも慣れか。

 

-20℃の朝

寝始めはやはり暑かったみたいで、シュラフから這い出していた。このまま寝たら凍死するぞと脅して、なんとかシュラフに戻すw。今回は2枚重ねしてないので、そんなに窮屈じゃないし、ジッパーも開けて暑くなりすぎないように配慮した。気温も気温なので、親としては若干過保護になりすぎてしまうけど、なかなかに難しい。小さい子供はこっちが思うほど、寒くないのかな?

シュラフに潜り込んで数時間後。隣でソウタが泣いている。どうやら太腿やふくらはぎが攣って痛いらしい。一旦、シュラフから出してマッサージ。ふくらはぎのあたりがビクビクしてるので、アキレス腱を伸ばしてあげたり、さすってあげたり。これは痛そうだ。これまで42kmのロングハイクなんかにも耐えてきたソウタだけど、今回は脚への負担がものすごかったのね…(原因は前編にて)
23時頃にもう一度攣ったので、明日の硫黄岳は諦めて、ゆっくり起きて雪遊びして帰ろうねとソウタに伝えておいた。それを聞いて安心したのか、その後一度も起きることなく朝まで爆睡。僕も珍しくぐっすり眠れた。

 

朝方、気持ち良さそうに眠るソウタを見てホッとする。
参考までにソウタの就寝装備を。

子供の-20℃就寝装備
・道具
シュラフ:ナンガポーリッシュバック600DX
シュラフカバー:SOL エスケープビヴィ
マット:sea to summit ウルトラライトインサレーションマットS
ウェア
ベースレイヤー:パタゴニア キャプリーン3(上下)
上:モンベル クリマエアライニングジャケット+モンベル ダウンネージュパーカ
下:モンベル ライトスウェットパンツ+ノースフェイス プリマロフトパンツあそびとギア プリマロフトブーティ
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僕の装備は、ナンガのシュラフ単体とマットはクローズドセル1枚とクライミットのスカスカなマットを念のため。ダウンパンツは持ってないので下半身はズボンのみ。上はダウンジャケットを着て寝てます。保険でキュムラスのX LITE 200ZIPも持参したけど、これは掛け布団の役割で使ってみた。シュラフカバーが1つしかないのでね。外に1枚かけるだけでメインシュラフのロフトも維持できるし良かったと思う。シュラフカバーが280g程度で、キュムラスのシュラフが390g。100gの差しかないから、カバーを買うより、とりあえずキュムラス持っていけば大丈夫だよねみたいな感じ。保険をかけたこともあって、朝まで寒さを感じることなく快眠でした。

 

朝の気温は-20℃。冬のテン泊では過去最高に寒い朝を迎えたわけなんだけど、数値ほど寒くなかった印象。寝ている時も寒さは感じなかったし、この装備でこのくらいまで問題ないってことが実証できた。ソウタは-20℃というのが印象的だったみたいで、帰宅後ママに説明したみたい。僕個人の過去最高記録は厳冬期のモンゴル北部(ほぼシベリア)で-40℃。今でも鮮明に覚えてるけど、寒いというか痛った。後にも先にも、あんなに痛い思いをした事はない。今考えるとゾッとする装備なんだけど、なんとか過ごせてた自分に驚いている。今はもう耐性も下がってるから無理だけどねw

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今日も正義の晴れ。今頃、Bocさんとmokaさんは赤岳山頂かな。今日も最高だろうな〜。もしかして硫黄行けるかな?と思って、ソウタに確認してみたら、やっぱり脚が痛いみたいで予定通りテン場で待機。特にやることもないので、帰りの荷物を減らすため残ったお菓子など食べてまったりw。

 

忠太家が撤収するので、ケータくんと記念に。次は一緒に歩こうね。
お疲れ様でした〜

 

ヒップソリしたり雪遊びしたり、天気も良いからこの日も楽しく過ごせました。
ヒップソリは出番がないかな?と思ったけど持ってきてよかった。帰りの林道で大活躍(笑)

 

アイスキャンディーとアイスクライミングをする人たちを眺めながら。赤岳鉱泉、とても過ごしやすくて気に入りました。冬にまた訪れたい。晴れた日にね^^

 

赤岳組も無事に帰還。撤収して下山開始。この日、全く歩いてない我が家は少しでも体を動かさないとねw。ソウタは脚の負担を考えてアイゼンなしで下まで。地味に長い林道は、ヒップソリを駆使して快適に降りてました。

 

シメは美濃戸口にあるJ&Nでセレブなランチを。そんなにお腹が空いてなかったので、ビーフシチューをソウタとシェア。今回はご褒美のデザートなし。だってそんなに動いてないからw

Bocさん、mokaさん、ありがとうございました。また歩きましょう。
次は我が家も結果出したいと思います(笑)

総括

残念ながら硫黄岳には登れなかったけど、厳冬期の雪山テント泊の経験が積めたので良しとしましょう。-20℃も経験できたしね。いくつか反省しなきゃいけないこともあるので、次の山行に活かしたいと思います。

厳冬期のヒリヒリとした寒さも今シーズンはこれで終わり。少し寂しい気持ちもあるけど、3月もまだまだスノーハイクはできるので、残りシーズンも雪山を楽しみたいと思います。今月末はどこ歩こうかな〜