焼岳から上高地へ〜子供と日帰りハイク(前編)

山遊び

2017.6.24、北アルプス南部の焼岳を歩いてきました。

塩見岳断念、焼岳へ

毎度の事だけど、計画した山に登るのってなかなか難しいw。今回も、塩見岳にアタックして三伏峠小屋でテント泊する計画でしたが、日曜の天気が悪かったのでテン泊を断念。塩見岳日帰りを何度もシミュレーションしたけど、コースタイムの0.6か0.7くらいで歩かなきゃ無理だし(爆)、コースには残雪もあるので、今の我が家には無理と判断。後ろ髪引かれながらも代替案を検討。気分はアルプスだったので、積雪期に登るつもりでいた焼岳をセレクト。穂高を眺めながら、のんびり歩こうという目論見。せっかくなので、上高地まで足を伸ばしてみたいね。

我が家単独で行くつもりでしたが、ふと去年のひだまりファームでお会いしたソウタと同級生のS君親子を思い出す。facebookで繋がり、近況は把握していて、我が家と同じくらいの頻度で山歩きしている。焼岳日帰りなら、特に危険箇所もないので誘いやすい。金曜の朝に声をかけたところ、OK牧場の返事をいただいたので、ご一緒することとなりました。

父子バックパックキャンプ〜協同村ひだまりファーム

焼岳

今回のコース。焼岳の最短ルートとなる新中の湯ルートで焼岳に登り、焼岳小屋を経由して上高地まで降りる計画。コースタイムもそこまで長くないし、問題なく日帰りできるコース。午後から雲がかかりそうだし、早めにスタートすれば昼には上高地に着けるでしょう。

焼岳(やけだけ)は飛騨山脈の主稜線上にあり、長野県と岐阜県にまたがる標高2,455 mの活火山で、別名は硫黄岳[3]。常時観測対象の火山[4]に指定され、日本百名山に選定されている[5]。
焼岳は隣接する白谷山、アカンダナ山、割谷山と共に焼岳火山群を構成する。この火山群中で現在も活動をしているのが焼岳である。有史後の噴火活動は水蒸気爆発がほとんどで泥流を生じやすい。焼岳は飛騨山脈の中では最も活動の激しい活火山で、約2000年前には最新のマグマ噴火を起こしている。焼岳の溶岩は、粘性が強い安山岩からデイサイト質の溶岩ドームおよび溶岩流とそれに伴う火山灰と火山岩の堆積物で構成される。水蒸気噴火に伴い泥流として土砂を流すことがある。最近では1968年[6]、1990年[7]、1998年[8]、2011年[9]、2014年などたびたび地震群発を観測している。

wikipedia

深夜にS君親子をピックアップして中の湯にある焼岳登山口へ。5時半スタートから逆算して、自宅を0時半に出発。道中、ソウタはぐっすり眠っていたので特に心配なし。僕は2時間ほど仮眠が取れたのでOK。片道250kmほどなら近いって感覚に何だか慣れてきたこの頃w。

駐車場は、5時に到着した時点で、停める場所がない状態。恐れ入りましたw。右の黒いハイエースの方が、スペースを少し開けてくださったので、何とか停めることができました。感謝です。

奥穂高岳~吊尾根~前穂高岳

Good morning、穂高!ちょっと霞んでるけど、贅沢は言いません。貴重な梅雨の晴れ間を楽しもう。

この時間でも他の登山者がちらほら。夏にかけて行動開始時間も早くなるし、夏山を実感する。

歩き出しは樹林帯。北アルプスというより、どこか八ヶ岳のような雰囲気のトレイルをひたすら進む。お花は、想像よりも咲いていなかった。

ソウタと同級生のS君。聞くところによると、山はそこまで好きじゃないみたい。まして、花なんて??な感じだろうね。お花を撮影するソウタと、何やってるの?な感じで視線を送るS君が面白い。こうなったら、植物道?極めて欲しいねw

ソウタの夏靴、間に合いました。ノースフェイスのヘッジホッグ。履き心地は上々だったようで、最後まで靴擦れせず歩けたので、ソウタの足に合ってたのかな。サイズは21cm。今履いてちょうどいい感じなので、来シーズンは無理っぽいけど、履き潰す前にゲンタにお下がりできると思えば。

服装はちょっと迷った。半袖短パンで行くつもりでいたけど、笹薮もあったり、羽虫やハチ・ブヨなどがものすごく多かったので、長ズボンで正解。上はパタゴニアのキャプリーンを着て歩き出すも、暑くなったので半袖シャツに。ザックにはレインウェア、ダウンやフリースも入っているけど、この日は最後まで出番はなかったです。

パンツはasobitogear山パンツロング。やっぱり、軽くて丈夫だし、良いパンツ(自画自賛)。ミシンを変えて売り物にできるレベルに到達したので、近々販売しようかなって思ってます。購入しやすい優しい価格にするつもりです。ハンドメイドで、制作時間もかかるけど、それでも欲しいという方がいれば…。webshop準備中なのでお待ちください。(YAMA-Shorts、販売開始しました!こちらから

樹林帯をひたすらに歩く。コースタイムでは、広場まで1:20とあるけど、どうだろう。もうちょっとかかるイメージ。逆に広場から山頂までのコースタイムは、記載より短いと思うんだ。

1時間40分ほどで広場に到着。目指す焼岳山頂が見える。Sくんも大丈夫そうだ。ソウタが自分のペースで歩いちゃうと、確実に早くなるし、どんどん先に行っちゃうので、僕がペース配分してあげながら。ソウタ空身、Sくんザック有りという前提条件の違いもある(笑)ほんと、軽いって最大の武器だよね。

お菓子休憩。Sくん、今日はよろしくね。最初は少し距離もあったけど、最後の方は二人で楽しそうに遊んでたのが良かった。同級生と歩く機会、滅多にないからね。

のんびり休憩をしたかったけど、停滞すると虫がすごくてまいっちんぐ。ほどほどに休んで出発。

目の前にはは焼岳南峰。森林限界を越えると、そこからは岩ゾーン。雪も少し残っている。

Sくん親子。頑張れ〜!ここまで良いペース。

雪渓はご覧の通り、10mもなかったです。アイゼンやチェーンスパイク等はなくても大丈夫。

立ち止まると虫の襲撃がすごいw。害のない虫なら無視するんだけど、アブやブヨなんかも紛れてたらしく、僕はブヨに1ヶ所やられた。ソウタは・・・何かに数ヶ所やられて、翌日あんなことにw

岩ゾーンに突入。ここでヘルメット着用。焼岳がヘルメットの必要な山かと聞かれたら、なくても大丈夫とは答えるけど、一応活火山(噴火警戒レベル 1)だということ、山頂直下は岩や大きな石も多く、落石に注意したい。そういう状況を考慮して、子供の安全のためヘルメットをかぶせてます。ただ、この日はほとんど被ってる人がいなかったですね。子供も数人すれ違ったけど、被ってたのはソウタとSくんだけ。

ここで問題!ソウタを探せ(レベル1)
正解は・・・見ればわかると思うので、割愛w

北峰と南峰の鞍部に到着。噴煙もくもく、しゅーしゅー

鞍部にあるカルデラ湖

南峰は立ち入り禁止なので、山頂標識のある北峰へ。大きな岩場をトラバースします。

振り返るとこんな感じ。特に危険箇所はなかったです。ただ、硫黄の蒸気が流れてくると、息をするのが苦しいので、できるだけ早く通過するのが良いかと。長居する場所ではないので、ササっとね。

最後の登り。こちらにも噴煙をあげてる場所が有り、「キケン」の文字。ペンキは右に右についてるので、近寄らず通過。岩が暖かい…

この日の焼岳が、山登りを始めて80 84座目でした。(訂正:84座でした)。正確に言えば、84のピークに挑んだという表現の方が正しいかな。同じ山も1回でカウントしてるし、過去3度の撤退も含めてるのでね。

「経験」って、過信するとダメだけど、安心して登るには、あると良いものだと思う。これまでトライした84の山での経験が、身体に染み付いてる感じ。

スタートから山頂まで、疲れも見せず、淡々と登り詰めるサマは、貫禄に溢れていた(笑)今まで同級生と歩いたことがなかったけど、今回Sくんと一緒に歩いてみて、改めてソウタのことで気が付いたことがある。今までの物差しは、ハイレベルなケータくんだったけど、別の物差しでソウタを捉えたら、なんというか、結構すごいんだなって思えたのです(親目線ですみませんw)

同時に、これまで一緒に歩いてくれたケータくんや山仲間との山行が、どれほど貴重だったかということ。 サッカーで例えると、U8の子が、U12やU15、又はフル代表に混ざって試合に出る感覚かな。そんな環境の中で、必死に食らいついて歩いて、知らず知らずのうちに、走力・体力がUPして、そこに色々な山の経験が積み重なって、今のソウタが作られているんだなと。仕事でも同じことが言えるけど、環境って大事だなーと思ったのでした。ということで、みなさん、これからもご一緒してくださいねw

日本百名山、焼岳(2455m)に登頂!34座目の百名山。ソウタおめでとう!

Sくん親子も到着し、記念写真。子供達、頑張りました。ここまで怪我なくこれたのが何より。急なお誘いにも関わらずご一緒していただきありがとうございます。

穂高連峰と左奥にはうっすらと槍ヶ岳。そろそろこちらにもお邪魔したいところだけど、うーんまだ決心がつかない。きっとどれだけ歩いても決心はつかないんだろうけどねw。まぁ、タイミングということで、今はまだその時期じゃないと思う。(→登りました!槍ヶ岳&奥穂高岳)

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左に笠ヶ岳と右は鷲羽岳かな。去年歩いた双六岳三俣蓮華岳は最高だったね。今年は笠新道から笠ヶ岳、チャレンジしてみたいと思う。日帰りじゃなくて1泊でw

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立ち入り禁止の南峰と左奥には乗鞍岳。乗鞍は冬にとっておこうかしらw

眼下には梓川と上高地。これから、あそこまで降ります。

まだ8時過ぎなのでランチには早いし、でも少し腹ごしらえしたい。そんな時は大福に限る(笑)エネルギーチャージして、さぁ、稜線歩きといきますか。

焼岳から焼岳小屋に続く稜線が、これまた最高でした。

後編に続く

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