初夏の仙丈ヶ岳〜子供と日帰り登山(前編)

仙丈ヶ岳

2016.7.10、ソウタと南アルプスの3000m峰を歩いてきました。後編はこちら

復活ハイク

先月の手術から我慢我慢の1ヶ月がやっと終わり、楽しみしていたソウタとのテント泊山行。週末の天気は梅雨の時期らしく雨。予定していた火打山・妙高山のテント泊は残念だけど断念することに(涙)。ただ、土曜夜から天気は回復し、日曜は登山日和になるという予報。テント泊はできないけど、山を歩きたい気持ちは消え去るわけもなく、日帰りで楽しめるルートを模索。毎回そうだけど、あれもこれも、歩きたい山がたくさんあって迷いまくる(笑)

今年は富士山に泊まりでは行けないので、日帰りにチャレンジしようと考えたけど、この週末からちょうどマイカー規制が始まり、夜明け前の出発ができないので、こちらも諦めることに。規制のない御殿場ルートも考えたけど、日帰りだし、次の日は学校もあるし。。いや、学校云々は関係なく、今のソウタには日帰りでは間違いなく歩けないコース(笑)あ、そういえばヘン○イ親子が…

ソウタは尾瀬(燧ヶ岳)、僕は南アルプス(仙丈ヶ岳)。意見は分かれたけど、尾瀬は2ヶ月連続で歩いているし、気分的には違う景色を眺めたい。高山植物がたくさん咲いているよという誘い文句で仙丈ヶ岳に決定。初めて歩くルート、南アルプスという山域、そしてソウタの復帰戦。それらを考慮すると、できれば北沢峠に前泊して早朝出発が理想なんだけど、土曜は雨設営が確実だったので無理せず始発バスで行くことにした。初めての車中泊にもトライしてみる。

北沢峠までのアクセスは2つあります。山梨の芦安から入るルートと、長野の仙流荘から入るルートです。

芦安からは広河原まで行き、さらにバスを乗り継いで北沢峠まで。仙流荘からは北沢峠まで1本。時間は仙流荘〜北沢峠は50分程。芦安からは1時間半くらいかかるのかな。バス酔いする我が家はできるだけ乗車時間の短い方が良いので、仙流荘から入ることに。東京からだと圧倒的に芦安が近くていいんですけどね。仙流荘は伊那ICから行くので、ちょっと遠いです。久しぶりの3000m峰。やはり心配なのは高山病。睡眠はしっかり取りたいので、仙流荘で車中泊するために21時に到着。この時間でも結構な車が停まってました。

仙流荘の駐車場(*翌日撮影)

バス乗り場(*翌日撮影)

仙流荘〜北沢峠のバス運行時刻表(*2016.7.10撮影)

芦安から広河原までのバスは路線バスタイプの大型バスで、座れない場合はつり革に掴まりながら1時間くらい立ち乗り。それに比べ、仙流荘からのバスは28人乗りで全員が座れる小型バス。待っていれば必ず座れるって、気持ち的にかなり楽ですよ。子供連れやバス酔いしやすい人は、仙流荘から入るルートがオススメかな。東京方面からは遠くなるけど、その辺のメリットを考えるとアリだと思います。

前置きはここまでにして、さっそく本編へ。

ヴァナゴンのシートを倒し、隙間をマットなどで埋め、サーマレストを敷いて初めての車中泊。足が伸ばせるってステキ。4時過ぎまでぐっすり。ソウタは7時間くらい寝れたので一安心。

5時15分が始発だと思い込んでいて、4時半頃から朝ごはん食べたり準備してたのに、6時始発だと気づいて軽い絶望を味わうw。こんな感じで1時間以上も待つことに…(汗

ソウタの服装と装備。朝は肌寒くフリース。中はロンT1枚。下はジオラインのスパッツに、あそびとギアの4Pocketキッズショートパンツ(ネイビー)を合わせてみる。ネイビーの地味な色合いが良いわ〜(笑)

それと、1/25000の地図を印刷したものとコンパスをマップケースに入れて持たせます。本当は僕が持つものなんだけど、「今どこ?」とか「今日はどこまで歩くの?」って聞かれることが多いので、ルートを記載した地図を渡しておけば自分で好きな時に確認できるのでね。最近、読図も兼ねて地図とコンパス、それとホイッスルは必ず持つようにしています。後日、子供の装備品についてレポしたいと思います。→子供の装備品について

定刻よりちょいと早めに出発してくれて、6時40分過ぎには北沢峠に到着。
1便では輸送できず臨時便が出てました。

大人往復2680円(手荷物あり)/子供往復1140円(手荷物なし)

トイレを済ませ、いざ仙丈ヶ岳へ。

山と高原地図のコースタイムによると、山頂まで260分(4時間20分)。下山は185分(3時間5分)。Totalで445分(7時間25分)※休憩時間含まず
最終バスが16時なので、一応間に合う計算だけど、休憩や花の撮影を考えると、そこまで余裕があるわけじゃないので、頑張って歩くことにします。バスの時間に左右されるので、脚力に自信のない方は泊まりが良いかもしれませんね。

登り始めていきなり、ギンリョウソウに遭遇し、ソウタと二人でテンションMAX!(笑)本物が見たいよねと話していたから、嬉しい遭遇。これのおかげで登りが少し楽に。

森林限界までひたすら樹林帯を登っていきます。

二合目通過。親切に1〜9まで看板がありました。

この日は混んでましたね。前にも人。後ろからも途切れることなく登山者。夏山シーズンですね。登りでは、大人と同じペースとはいかず結構気をつかいます。高山病の心配もあるので、我が家のペースで進みます。

五合目、大滝の頭に到着。ここで大休止。行動食を頬張り、さらなる登りに備える。ソウタも順調に歩いていて、ペースも意外と速いw

ここから少し歩けば森林限界となり、眺望も良くなるので気合を入れて。
ソウタから、そこからが本番だよね〜なんて発言も飛び出す。高山植物がそのあたりから増えてくるので楽しみな様子。

渋滞待ちでも、欠かさずお花チェック(笑)たくさんの高山植物があれば、登りもなんのその。ほぼ見逃さず撮影依頼してきますw

きた!甲斐駒ヶ岳が見えた。

おぉ、目の前には小仙丈ヶ岳も!こんな景色見たら、否が応でもテンション上がります。この山を歩けて良かったなぁとシミジミ。

相変わらず高山植物のチェックに余念のないソウタ。かなりの花に出会えたので、本当に嬉しそうだったねぇ。足取りも軽やか。

振り返れば、これまで登ってきた道とその先に甲斐駒ヶ岳。さらに奥には八ヶ岳も見えた。続々と登ってくる登山者達。子供連れの方も数組みかけました。

思わず記念撮影。テン泊できたら、甲斐駒ヶ岳もセットで制覇したかったけど、それは次のお楽しみにとっておこう。甲斐駒は黒戸尾根から登りたいし(笑)

地味で辛い登りも、お花があれば問題ないか。大人に食らいついて登っていくソウタ。標高も上がってきたので高山病の心配をしたけど全く変化なし。

そして、小仙丈ヶ岳(2864m)に到着!標識の後ろに富士山w。右の山は去年登った北岳

日本No.1(富士山)とNo.2(北岳)とNo.3(間ノ岳)のそろい踏み〜。ヘンタイ親子がNo.1の頂きに立っている頃かな?

去年登った北岳。やっぱり格好良い。北岳肩の小屋も見えるね。

日本第2位の北岳と第3位の間ノ岳へ挑む〜子供とテント泊登山(前編)

こちらも去年登った間ノ岳。あの山頂から仙丈ヶ岳を眺めていたんだよね。

日本第2位の北岳と第3位の間ノ岳へ挑む〜子供とテント泊登山(後編)

甲斐駒ヶ岳のズーム。南アルプスのプリンスにもいずれ登りますYO。

*登りました、甲斐駒ヶ岳

9歳の息子と黒戸尾根日帰りに挑戦!南アルプスのプリンス、甲斐駒ヶ岳へ

そして、本日のメインディッシュ。南アルプスの女王、仙丈ヶ岳の雄姿をこの目に捉えることができました。さぁ、あの頂きへ行きましょうか。

後編に続く

お花ダイジェスト

ソウタが見つけて名前も教えてくれたお花達。さすが仙丈ヶ岳、たくさん咲いてましたよ。

上段:ギンリョウソウ、オヤマノエンドウ
下段:チングルマ、シナノキンバイ

上段左から:クリンソウ、ゴゼンタチバナ、イチョウラン
中段左から:カニコウモリ、コガネイチゴ、ツマトリソウ
下段左から:マイヅルソウ、ハクサンシャクナゲ、コケモモ

上段左から:コイワカガミ、タカネグンナイフウロ、アオノツガザクラ
中段左から:ウラジロナナカマド、ミヤマキンポウゲ、ミヤマキンバイorミヤマダイコンソウ
下段左から:キバナノコマノツメ、イワウメ、イワツメクサ

上段左から:ミヤマシオガマ、調査中、ミネズオウ
中段左から:タカネツメクサ、イワベンケイ、ツガザクラ
下段左から:タカネヒゴダイ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ

上段左から:ツツジ?かな、ハクサンチドリ、オンタデ
中段左から:ミヤマカラマツ、チシマギキョウ、ヤマガラシ
下段左から:ハクサンフウロ、ウサギギク、ズダヤクシュ
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詳細はこちらからどうぞ
仙丈ヶ岳で出会った高山植物達(2016)

番外編きのこ

きのこもたくさん生えてました。名前はわかりませんが…