武尊山の頂きへ~厳冬期・子供と雪山ハイク

山遊び

2018.2.10、群馬県の武尊山をソウタと歩いてきました。

2年前の続きを

武尊山は2年前に時間切れで撤退したお山。いつかその続きを歩こうと決めていた。もちろん同じ冬季に。このエリアは雪も深く、前日に降雪すると、ラッセルの可能性もあるし、さらに前回の下山途中に味わった地吹雪体験も当時の我が家には厳しくて。それもあって、武尊山はあまり簡単ではない、優しくないイメージしかない。ま、経験不足と勝手な思い込みが大半を占めてるわけなんだけど。とはいえ、あれから2年。その間、色々な雪山を歩いてきたし、強風への耐性?も少しはついたと思う。今シーズン、タイミングが合えば、登頂してスッキリしたいなーと思っていたわけです。年末に寝坊したり、先週は疲労で中止したりしたけれど、よーやく、スタートラインに立つことができましたw

厳冬期の武尊山(撤退)〜子供と日帰り雪山登山

リベンジの舞台は晴れ

川場スキー場着。晴れてるぞ~。午前中まで晴れ予報で、夕方から崩れるようなので、早め出発で挑みます。最後まで、このままでいておくれ。お願いします。

アクセス

スタート地点は、川場スキー場のゲレンデトップ。そこまでリフトを2本乗り継いでいきます。2年前は未就学児だったソウタも今は小学生なので、リフト代もしっかりかかります。子供大人の区別はなく1回500円券を4回分(往復)購入。デポジットで500円必要なので、1人2500円也。本当は、帰りにゲレンデトップからスキーやスノボで滑ると、より楽しめるんでしょうが、ソウタはどちらも未経験。いつか親子でバックカントリーやりたいので、どっちか滑れるようになって欲しいんだけどね。本人はうーんと考え込んで、特にリアクションなし。今はエアボードやヒップソリが楽しいのかな。

足回り装備

ソウタは10本爪アイゼンを、僕はスノーシューをチョイス。ピッケルの出番はなさそうなので、ストックのみ。他の方はアイゼン+ピッケル、もしくはストックといったところ。ピッケルは、剣が峰の上り下りでも必要はなかったかな。スノーシューもワカンも履いてる人はいなくて、それほど踏み抜きもなかったので、要らなかったねw。(履いてしまった手前、脱ぐのも面倒だし、半分まで意地で履いたったw)

雪庇発達中。2年前に比べると、圧倒的に雪が少ない。大雪被害のニュースを聞くけれど、武尊山に限っては少ない様子。麓も同様で、今年は雪が少ないよと温泉のおばあちゃんも言っておりました。スキー場までの道も雪はなく快適。

本当はもっと真っ白なんだけど、これでも十分綺麗な雪景色。開始早々、気持ち良い。

序盤の登り。ここで山専ボトル落としたっけw。未だ見つからないなぁ。ソウタに落とし物の話をしたら、あぁ!って思い出してた。

最近、幼稚園の頃の山行は忘れてしまってることも多いみたい。記憶は薄れてるけど、その経験は間違いなく体に染みついてるだろうから、親としてはそれで満足。これからまだまだ楽しい記憶を重ねていけばいいわけだし。たまに、こうやって一つの出来事から色々思い出してもらえるだけでも、ちょっぴり嬉しかったりするし。

急登ではあるけれど、難なく通過。以前との比較ができるので、成長度合いをしっかり感じ取れる。当たり前なんだけど、ベースアップが著しいので、僕はなんだか感慨深い。これも親子登山の良さなんだと思う。親が子の成長を目に見える形で把握できるって、普通に有難いことだもんね。

剣ヶ峰山。山頂には人がいっぱい。連休初日で晴れ。コンディション良好のハイク日和。

剣ヶ峰は両サイドが切れ落ちてて、怖ーいという声も聞こえてくる。慣れてない人にはオマタがスーッとする感じかな。

剣ヶ峰から武尊山。はっきりと山頂が見えている。これは勝利の予感!?

剣ヶ峰から武尊側への下りも難なく通過。前爪とストックで問題なしでした。2年前も特に問題なかったし、それほど怖いと感じる所ではないと思う。ただ、後続の年配者が、怖いと立ち止まり、引き返そうとしていたから、慣れてないと確かに怖いのかもしれない。

剣ヶ峰を振り返る。凛々しいお姿にうっとり。目的の沖武尊(武尊山)より、山頂らしくもある。これが武尊山の山頂だと思ってる方も多いみたいね。メインになれるほどの存在感ということか。

シュカブラ。稜線歩きが続くので、強風&ホワイトアウトになるとまた難しさがあがるところ。2年前もこの付近で地吹雪に。ソウタが山行中に涙目で弱音を吐いたのは、それが最初で最後。それほどキツかったんだろうね。それも良い経験。

剣ヶ峰を超えたところから山頂手前までは、緩やかなアップダウンが続く。トレースは踏み固められているので、快適に進む。

葉っぱが見えてるので、やっぱり雪が少ないのね。

今回、ヒップソリを忘れてしまった。こんな広い斜面で滑りたかったよねー。ごめんなさいw

気が付くと、2年前の撤退ポイントに到着。あっという間だったなぁというのが感想。スタートが早かったのと、天気に恵まれたおかげもある。それでも、ここから先に進めると思ったら、やっぱり嬉しい。

前回叶わなかった山頂へ

ここから先は、初めて歩く道。やっとあの山頂に立てるのか。

山頂手前にちょっと傾斜のキツイ登りがあって、ここを登り詰めれば…

目の前が山頂だ。あと少し。

日本百名山、武尊山(2158.3m)に到着~!あぁー、スッキリした(笑)おめでとう!

さすがに山頂は風も強く、ここまでほぼ無風だったのに、9m/秒ほどあった(気温は正確じゃないです)。この日は暖かかったけど、それでも厳冬期の山頂は、やっぱり寒い。

ここでトホホ発生。帰宅して気が付いたけど、風速計を山頂に置いてきてしまったようです(涙)地面に落ちたのをソウタが触ってたんだけど、そのまま写真撮ったりしてたら、仕舞い忘れた模様。いつになったら、落とし物、失くし物がなくなるのだろうか。永遠のテーマだw

数値化の道具/風速計Skywatch Xplorer 2

山頂から中ノ岳方面へ。その先には…

お目当ての日本武尊(ヤマトタケルノミコト)。山頂から少し中ノ岳方面に歩いた斜面にあります。

山頂に戻りながら景色を堪能。剣ヶ峰への稜線に萌え。

今年は新潟の山、1つは歩きたい。残雪期の巻機山、もしくは平ヶ岳をロング&スピードハイクか。または、越後駒ケ岳を絡めた裏越後三山か。

尾瀬。至仏山と右に燧ケ岳が見切れてるw。燧ケ岳は家族5人で歩きたいな。

雪の至仏山へ〜子供と雪山テント泊ハイク(後編)

のんびり下山

さぁ、下山開始。さっきまで曇っていたけど、また晴れてきた。今日は本当に山日和。

時間もあるし、お腹も空いたし、久しぶりにのんびりとランチ。山専ボトルのお湯を注いでカップ麺&おにぎりの定番コース。デザートにいちご大福とシフォンケーキもぺろりと平らげるソウタ。好きなものはよく食べる。

こんなナイスな景色を眺めながらのランチは、最高に気持ち良かった。風もなく昼寝できるレベル。

思わず走りたくなる、そんな気持ち良き日。

ソウタはキャプリーンとアウターのみでも少し暑かったと。僕も同じく2枚。スタートはメリノウール1枚で歩いてたら、さすがに冷えてしまったけど。

青空スノーハイクを堪能中

武尊山の定番ショットだけど、これは何度見ても飽きない景色。クリームたっぷりで、思わず食べたくなっちゃうほどw

お気に入りの一枚。いつも後ろ姿ばかりなので、たまには横から。あまり変わらないかw

剣ヶ峰と登山者。

剣ヶ峰への登り返しも難なく通過。なんとなくだけど、冬季の赤岳に登りたくなった。

※2018年の大晦日に赤岳に登ってきました!

子供と一緒に厳冬期の赤岳に挑戦!~赤岳天望荘で年越し雪山登山(後編)

子供と一緒に厳冬期の赤岳に挑戦!~赤岳天望荘で年越し雪山登山(前編)

人が少なかったので、剣ヶ峰で記念撮影。本当に狭いので、写真を撮るのも恐縮しちゃう。

風もなく、穏やかな帰り道。恵まれすぎてるくらいのコンディション。厳しいのも楽しいけど、これはこれでアリw

ソリがないからシリセード。でも、股間に木が挟まってしまう図w

ゲレンデの手前まで戻ってきた。あぁ、気持ち良かったー

無事、ゴーーール!おつかれさまでした。

まとめ

2年前の続きを歩きたくて、やっと行けた武尊山。天気に恵まれたのもあるけれど、いつも通りの歩きができて、無事に登頂成功。我が家的には難敵だったので(笑)、登れてホッとしました。子供の成長を間近で見れて、親子登山冥利に尽きる山行でもありました。そして、一度ダメでも、また挑戦する。ってことを子供に伝えられたのも良かったかな。

良かったことも多いけど、武尊山から見る剣ヶ峰の景色は、やっぱり最高で、それをまた見れただけで十分だったりします。安達太良山に続き、武尊山もナイスハイクでした。

安達太良山とくろがね小屋(後編)

安達太良山とくろがね小屋(前編)

帰宅後、恒例の山バッジを付ける儀式。武尊山で百名山は45座。ソウタはバッジが増えていくのを楽しみにしてるみたいだし、それが1つのモチベーションになっているなら、それも良し。親は山選びが楽なので助かってる。次はどこ歩こうかな。