天狗岳〜黒百合ヒュッテ 子供と雪山テント泊(後編)

天狗岳

2016.12.17〜12.18、厳冬期の八ヶ岳、天狗岳を歩いてきました。天狗岳アタック編。黒百合ヒュッテまでの前編はこちら

-14℃の朝

朝は-14℃まで冷え込んだ。結果的には問題なく眠れたけれど、反省点あり。

寒さ対策の為、ソウタはシュラフを2枚重ね(ナンガ450+キュムラス X-LITE 200 ZIP)。これが裏目に。まず、「狭かった」。いつもより狭くて窮屈だったらしく、寝心地を悪くしてしまった。そして、「暑かった」。ダウンなどもしっかり着せていたので、オーバースペックだったのかもしれない。寝始めって案外暑いもの。狭くて、窮屈で、暑くて…。横を見ると上半身をシュラフから出して寝ていた(^^;;。結果、朝方の冷え込みで、今度は「寒い」に変わっていた。そりゃそうだw。次はナンガ600を1個にして寝心地重視で。。

寝具
マット:ヒプノスマット+sea to summit インシュレーテッドマット
シュラフ:ナンガ450+キュムラス X-LITE 200 ZIP
シュラフカバー:SOLのエスケープBivy
保温着
上:ダウンジャケット
下:プリマロフトパンツ
足元:プリマロフトブーティー+ハクキンカイロ
※下着は行動中と同じものをそのまま。その上から上記のウェアを着て寝てます

ちなみに僕は、普通のインフレータブルマット1枚+ナンガ600。ダウンジャケットを着て、足元にはハクキンカイロのみ。ダウンパンツなしで問題なかった(持っていないw)

6時半、アイゼンをつけ、ピッケルを持ち、天狗岳へアタック!お兄さん的存在で頼りになるケータくんがいるので、きっと大丈夫。ついて行けば登頂できる。さぁ、頑張ろう!

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50cmの軽量ピッケル。ソウタくらいの身長(120cm)ならこのくらいがちょうど良い

朝の冷えについて

歩き出して5分。指先が寒いと訴えるソウタ。手を揉んであげて、忠太さんからハクキンカイロを借りて何とか凌ぐ。この時、少し停滞していたこともあって、今度は足先が冷たいと訴えてくるw。なんだか忙しいな(笑)

-14℃という極寒の朝をテントで迎え、暖かい食べ物で多少は身体を温めているけど、動きだしは当たり前に寒い。特に指先・足先は冷えやすいからね。大人も同じく寒いから、この状況はよく理解できる。例えば、初日に歩き続けてきてからのピークハントなら身体も温まっているし、きっと問題なかったはず。2日目にアタックする場合は、テント泊よりも小屋泊の方が良いね(笑)え?当たり前?

中山峠で、ご来光。冷え切った僕らの身体を温めてくれる。太陽って、いいなぁ。偉大なり。ソウタの手も徐々に温まってきたみたい。先へ進もう。

天狗岳へ

久しぶりの10本爪。装着した時は、「重いっ!」なんて言っていたソウタも、徐々に感覚を取り戻したようで、しっかり爪を効かせて登っていく。久しぶりに見るこの後ろ姿、イイネ。

ダブル天狗。左側が最初に登る東天狗岳。右の丸っこいのが西天狗岳。あまりの快晴に高まってきます。

朝焼けの北八ヶ岳を見ながらの早朝スノーハイク。やっぱり雪山はいいなぁ。歩いた者にしか見ることのできない景色。寒くて、厳しい雪山だけど、好きです。ソウタも綺麗〜と連呼。歩けてよかった。

稜線が近づいてきた。まだ風は強くないけど、どうだろうか。このままのコンディションで山頂まで行けたら・・・最高なんだけどなぁ。

稜線に出る前に一息。足先はまだ冷たいみたいだけど、歩きながら、温めるしかない。コロンビアの保温材入りブーツでも、もう少し対策が必要なのかな。。手足の冷え対策って、本当に難しい(^^;;。ちなみに、ソックスは、モンベルの女性用アルパインソックスで極厚手のものに、上からちょいと薄めのソックスを重ね履き。それでも、末端の冷えは防げない….

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勝利の予感。雲ひとつない青空。晴れは正義。

しっかりと爪を雪面に刺し、時にはピッケルを使い、登っていく。心配していた急な登りも、クリアしていた。立派になったなぁw

稜線は強風だった。想像よりも強い風。こんな時こそ、風速計でしっかりと測定したいのにテントに忘れてきたw。ただ、ソウタが何度かよろけるくらいの横風だったので、15mほどはあったのではないかと思う。

気温も-10℃ほど。吹き付ける風。厳冬期の雪山はやはり厳しい…。でも、それらを想定した装備できているから、ここは踏ん張りどころ。キツイけど、寒いけど、頑張れ!ソウタ。

途中からケータくんが、ソウタのことを心配して後ろについてくれた。大丈夫?もう少しだよって。なんて心強いんだろう。本当に頼もしい山男。こんな男に育って欲しいなぁと思う。

そして、ついに東天狗岳(2,640m)の山頂へ。皆からハイタッチされるソウタを見て、うるっときてしまった。仲間がいたからこそ辿り着けた山頂。大人にとってはさほど難しくない山かもしれないけど、僕ら親子にはとっては、この時期の最高標高。ソウタ自身の力もあるけど、みんなに登らせてもらったような気がします。ありがとう!

恒例の親子写真。う〜ん、達成感ハンパナイ!そしてこの青空。最高だよね

一緒に登った仲間と共に。ケータ君には精神的に助けてもらった。こはなのさんも、初雪山おめでとうございます。

難易度の高い南八ヶ岳。僕らにはまだまだ無理。その時期が来たら…ね。

*2018年大晦日、厳冬期の赤岳に息子と登りました!

子供と一緒に厳冬期の赤岳に挑戦!~赤岳天望荘で年越し雪山登山(後編)

子供と一緒に厳冬期の赤岳に挑戦!~赤岳天望荘で年越し雪山登山(前編)

黒百合ヒュッテに帰還

西天狗岳。ここから20分くらいだけど、風も強く、足先がまだ冷たいソウタは早く戻りたいと言っているので、今回は無理せず。次回の宿題ということで黒百合ヒュッテに戻ります。

アイゼン引っ掛けて転倒しないように、下山も慎重に。

先月歩いた蓼科山はご覧の通り真っ白。挑戦してみたいけど、強風で過酷なイメージしか…(汗

樹林帯まで戻ってきて、余裕も出てきた。今シーズン初の雪山はどうだったかな?朝の寒さにやられていたけど、エンジンがかかってからはしっかり歩いてた。

9時、黒百合ヒュッテに帰還。往復2時間ちょっとだから、登りでバタついたわりに早かったかな。怪我なく戻ってこれて一安心。さぁ、雪遊びするぞ〜

掘ったり埋めたり、滑ったり。陽も差して、ひなたは-6℃くらいだけど、暖かく感じる不思議。昨日もこんな天気だったら….

そして、本気のそり遊び(笑)最高の雪遊び日和。

黒百合ヒュッテ、人気です。燕山荘のような立ち位置というか、雪山を始めるなら黒百合ヒュッテ&天狗岳。みたいな。混み合うけど、僕らのような親子にはメリットあって、ありがたい場所です。トイレが綺麗でサイコーw

撤収を終えて、早めのランチ。黒百合といえばビーフシチュー。美味しくて有名なヤツをソウタがペロリとたいらげました。美味しい!

名残惜しいけど、下山の時間

ケータ君、2日間遊んでくれてありがとうね。またテン泊いきましょう。え?お父さんが嫌がる?大丈夫だよ、きっとw

子供達の下山ペースは早い。サクサクっと進んでいく。

IKEAザックも故障することなく。案外、タフなのかもしれない。改良点が見つかったので、アップデートして、きちんとした子供用の雪山ザックに昇華させていきたいな。

MYOG:子供用Backpack by あそびとギア

とても気持ち良いスノーハイク。この日、八ヶ岳を歩けて良かった。

唐沢鉱泉まで降りてきて、最後もそり遊び。子供達の笑顔をみると、また来ようって思う。雪山最高!

小学生コンビ。お疲れ様でした〜。大きくなっても一緒に歩いてくれるかな?ふと、そんなことを考えてしまった。

繰り返します、雪山最高です!そう思えたのも、この青空あってこそ。結局、天気次第だなって(笑)次も、こんな青空の下、歩きたい。ご一緒した皆さん、ありがとうございました。また歩きましょう