白馬三山縦走&秘湯白馬鑓温泉へ〜子供とテント泊登山(前編)

山遊び

2016.9.10〜9.11、1泊2日でソウタと二人で北アルプスの白馬三山〜白馬鑓温泉を歩いてきました。後編はこちら

北アルプスへ

1週間前に白馬三山と白馬鑓温泉を歩くつもりでいたけど、天気が微妙だったので翌週へスライド。しかし、延期の判断も微妙な結果に。またしても日曜が雨予報(涙)よって、いつものように直前までどこを歩くか悩む日々(笑)テント泊を諦め、日帰りプランも検討。それでも、ヤマテンの前日予報まで粘って、当初予報より良い状況になっていたので(降雨なし)予定通りテント泊プランで。

行き先は、白馬三山のつもりでいたけど、忠太さん親子が塩見岳を歩くということで、気持ちが傾いた。最終的には、ソウタに判断を任せ、白馬三山の高山植物と雷鳥に軍配(笑) 塩見岳を歩ききる自信がなかったので結果オーライかw。

金曜の夜に出発し、0時前に八方の駐車場に到着。8月に行った新穂高より時間はかからなかった。夜は星が綺麗だった。

朝起きると白馬三山がお出迎え。最高の一日になりそうな予感。

なんちゃって車中泊仕様で、足を伸ばして5時間ほど仮眠できた。体調バッチリ!といきたいところだけど、寝る前に飲んだチューハイが微妙で少し気分が悪いw

montane ultra tour40
montane ultra tour40

今回は新しいテント泊用ザック。モンテインのウルトラツアー40。頼むぜ相棒!

最近はガレージブランドばかりに目が行きがちな自分。ふと、モンテインのザックに目をやると、案外軽量だし、それでいて機能的。何より値段も安くて、総合バランスが抜群に良い。ULハイクはガレージ至上主義とまでは言わないけれど、モノ選びに妙なフィルターがかかっているかもしれない….な〜んて思い、あえてマスプロメーカーのこのザックを選んでみた。

荷物はいつも通り2人分をパッキング。ストレッチ素材だからかKS40より余裕あり。嬉しい誤算。

白馬三山〜白馬鑓温泉

9/1より白馬の大雪渓が通行止めになった為、栂池から入り、白馬大池、小蓮華山、白馬岳・杓子岳・白馬鑓ヶ岳の白馬三山を歩き、秘湯である白馬鑓温泉に入って猿倉に降りるという計画。距離は24kmとそれなりにあるけど、今のソウタなら問題なく歩けるはず。

唯一心配なのは、鑓温泉の上部にある鎖場。ここは滑落事故が多発しているらしく、少し不安だけど、焦らず慎重に通過すれば問題ないだろうと判断。

八方バスターミナルから6:05発の栂池高原行きに乗り、スタート地点でもある栂池高原(終点)で下車。ここからロープウェイとゴンドラを乗り継いで一気に栂池山荘まで行きます。

この日、偶然にもmokaさんチームが白馬岳を同じルートで歩くということで、バスも一緒でした。翌日の下山までほぼ一緒なんですけどね。お互い安全第一で楽しみましょう!

バス運賃
八方バスターミナル〜栂池高原:大人520円/子供260円

明日も曇り予報。なんとか持ちそうなので安心した。雨の中、北アルプスの稜線を歩くのは、ちと不安だったのだ。

7:40、栂池パノラマウェイ自然園駅に到着。日陰に入ると少し肌寒い。大雪渓の通行止めが影響しているのか、そこまで混んでいない印象。

栂池ゴンドラ&栂池ロープウェイ
大人片道:1920円/子供片道:1050円

さぁ、登り始めようか。今日の目的地は、白馬岳頂上宿舎のテント場。山と高原地図のコースタイムでは435分(7時間15分)。休憩時間を考えると、15時〜16時の間に着ければいいな。

雲海!ってあれ?もうここまで雲が来てる…。昼からガスに覆われそうな予感。まぁ、予報通りといえばそうなんだけど。白馬岳の山頂は青空であって欲しいけど果たして…

途中、モグラさんがお亡くなりになっていましたw

天気も良くて、あっという間に汗だく…。ソウタは高山植物を観察をしながらのマイペースハイク。9月なので花も少ないけど、思ってたよりも観ることができたのでラッキー。花は後編にまとめますw

8:50、天狗原に到着。良いペースだよ。平坦な湿原はちょっとした足休め。秋の気配。木々も少しずつ色付き始めている。

振り返ると天狗原。このあたりでカメラを持った女性に写真を撮らせてくださいと言われて、どうぞ〜と。地元白馬のスノーナビというwebメディアの方でした。

スノーナビさんより転載

「東京都からの親子さんは、お子さんがノート片手に高山植物を観察しながら登る様子が印象的でした」。よく見ていらっしゃる。ただ、ノートではなく図鑑だけど。

この日、お互いasobitogearショートパンツ(オリーブ)を履いて、シャツの柄は違うけど色も合わせてプチペアルックスタイル。良い記念になりました。
http://www.snownavi.com/trekkingreport/tsugaike160910/

乗鞍岳東斜面の雪田。巨大なゴロゴロした岩で歩きにくい。多すぎ〜、大きすぎ〜w。しかもペンキマークを見失ってルートロストw。後ろから人がきたので、こっち違いますよ〜と声をかける。ごめんちゃい

シラタマノキ。なんて可愛らしいんでしょう。ソウタのお気に入り。

雪田を超えると視界が開けて、ワォ!と思わず唸ってしまう光景。正面右奥に小蓮華山、左奥には白馬岳が見えている。あそこまで歩くのか〜という軽い落胆を味わいつつも、この風景を青空の下で眺めることができた事に感謝。

本日の1座目、乗鞍岳(2436.7m)に登頂!今日はあと2つピークを越えるから、頑張ろうね。

白馬大池と白馬大池山荘。この景色も楽しみにしていたの。「小屋が見えた〜、もうすぐだ〜」というのは案外すぐじゃなくて、意外と時間がかかるw。大きな岩が多くて歩きにくい道だったので、やっぱりすぐには着かなかった。

うっとり。本当に大きな池w

10:20、白馬大池山荘に到着。30分以上の貯金もできたし、ここで早めのランチにして大休止。

フラットなテン場は、とっても気持ち良さそう。ここで1泊する人も多いみたい。

山タマ食べかけVer(笑)脱水症状を心配して、塩をこれでもかってくらいかけたら、「パパ、しょっぱい」ってw

高山植物チェックに余念なし。今日もマイペースでよろしい。寄り道してる割には、案外良いペースだったりするんだよね。

白馬岳へ

白馬大池から白馬岳まではおよそ4時間。時間には余裕を持って歩きましょう。

チングルマの群生が見事。チングルマって、高山植物の中で一番勢力あると思うんだよね。つまりは、どこを歩いても、たくさん咲いているってことなんだけど。

クロマメノキ。これ、ブルーベリーのように甘くて美味しいです。ソウタの大好物。雷鳥の好物でもあるみたい。見かけては嬉しそうに食べてましたw。

ケルンに石を積むソウタ。無事、テン場まで辿り着けますように。

予報通り、ガスがかかってきたw。ここからの稜線歩き、結構楽しみにしてたんだけどなぁ。ま、しょうがない。

雷鳥坂。雷鳥も多いと地図に書かれているのに遭遇できず(涙)白馬岳は、普通に歩いていれば出会えるイメージがあるんだけど、う〜ん、我が家に運がないのか…。ちなみに翌日も雷鳥に出会うことはなかったのである(カナシイ…

時折、晴れ間が出て、今まで歩いてきた稜線がかろうじて見えた。晴れていればさぞかし綺麗で・・・いや、タラレバはやめておこう(笑)

行く手もこんな感じでガスw。う〜ん、残念としか…。白馬岳はガスがかかりやすい。そう自分に言い聞かせて前に進むのであった。

白馬尻小屋が見える。大雪渓が通行できていれば、きっとあそこを歩いていただろうな。いつか大雪渓ルートも歩いてみたい。

12:25、小蓮華山(2766m)に登頂!本日の2座目。立派な鉄剣が刺さっておりましたw。ここまで運ばれた方々に敬礼。

僕の体調が良くなくて、山頂で軽く昼寝させてもらった。あのチューハイが・・・悔やんでも悔やみきれない(笑)車中泊の時は、おとなしく寝るようにします、はい。トホホだよ、ったくw。10分くらい眠ったら少し元気になった。これからさらに標高を上げていくわけだし、できるだけ元気な状態でいたい。頭が痛いわけじゃないから、高山病ではないと思う。。やっぱり酒か、あの酒なのか〜w。無理せず進むことに。何かあれば大池まで戻ればいいさ。

茶色い世界。どこかよその星に来たみたい。

茶×白。あまりにもくっきりしていて、なんだか不思議な空間だった。

枯れたウルップソウ。ソウタも僕も初めて見るけど、やっぱり紫色の綺麗なのが見たいよね〜w。次はウルップソウとツクモグサの時期に来ようね。

鉢ヶ岳かな。雲の向こうに雪倉岳。二百名山なので、いつか歩くことになるでしょうw

13:26、三国境に到着。ここから白馬岳まで残すところ1時間。もう一踏ん張りだ。

馬ノ背付近は岩場と急坂で少しばかりしんどいエリアだった。そこをクリアして、ここから小さなアップダウンを繰り返しながら進んでいく。

おぉ!白馬岳のピークを確認!山頂へ伸びる道が素敵すぎる。少しガスってるけど、それでもこの美しさ。

振り返ればこの景色。結構な崖っぷちを歩いてきたよ。

14:15、日本百名山 白馬岳(2932.3m)に登頂!!ソウタ、おめでとう。頑張って歩いたね。なんの心配もなくて、むしろ余裕な感じが…

予定より早めに着いたので他の登山者とのんびり談笑。ソウタのことをたくさん褒めてくれました。ありがとうございます。本人も恥かしがりながらも喜んでたと思いますw

さぁ、あと一息。テン場を目指す。手前が白馬山荘、その奥に頂上宿舎とテント場。下にあるのが今日の目的地。

白馬山荘のスカイプラザ。一旦、テントを張ってからここまで登り返すつもりで、スルーしたんだけど、結果としてここに戻ってくることはなかった(笑)ソウタとケーキを食べる約束をしていたのに、本当にごめん(^^;;。胃のムカムカが収まらず、さらに戻る気力と体力も尽き果てていたのだw

この詰め込み感が好き(笑)祖母谷(ばばだに)や五竜岳まで標識に出てるのがいいねw。しかもレンガを積む形式だから、まだ拡張の余地も残しているしw。

白馬頂上宿舎でテント泊

15:00、頂上宿舎に到着。最近はロングコースが多かったので、今回は比較的短めのルートだったかな。初日は、山行6時間17分、休憩1時間6分。計7時間23分の旅でした。ソウタの歩きも安定感を増して、毎度のことだけど、隣で歩いていて成長をビシビシ感じてる。

設営後のお楽しみ。「チョー気持ちイイ」。コーラが僕の気持ちを代弁してくれるなんて。

mont-bell ステラリッジ3

今回は風が強いテン場ということと、雨が降るかもしれないということで、安心安全、我らがモンベル様のステラリッジ3をチョイス。僕も保守派になったなーとシミジミ(笑)そして、ソウタからトドメの一言。「このテント広いから次の山もこれね」。あ、はいww

奥がmokaさん。テン場でのんびりまったり仲間とビールを飲む姿が羨ましい。なぜなら僕は…胃のムカムカが収まらないのでビールは控えることに。担いできた1本は、今回で百名山50座目を達成したmokaさんへのプレゼントということで差し上げました。おめでとうございます。これからも精力的なソロ山活動を期待していますw

白馬頂上宿舎幕営料:1000円/人(水・トイレ使用を含む)

早く横になりたいので、夕食も早めに食べることにした。白米を炊いて、持参した梅干し&じゃこを乗せて食べる。今まで、おかずで悩むことが多かったけど、ハンバーグやソーセージとかではなく、こんな感じのシンプルなものもアリかなーと思ったの。案の定、いつもは一口二口で終わるソウタが、今までで一番食べてくれた。漬物や佃煮なんかも良さそうだよね。軽量化にもなるし、次も同じようなものを考えてみよう。

17時半過ぎにはテントに入りシュラフに潜り込んだ。明日は杓子岳・白馬鑓ヶ岳を登り、秘湯白馬鑓温泉へ。天気が心配だけど、晴れて欲しいなぁ。

後編へ続く

白馬三山縦走&秘湯白馬鑓温泉へ〜子供とテント泊登山(後編)