北アルプス大展望の薬師岳へ~子供とテント泊登山(後編)

山遊び

2020.8.14~8.15、夏休み山行で北アルプスの薬師岳へ!前編の続き

薬師岳アタック

北アルプス大展望の薬師岳へ~子供とテント泊登山(前編)

薬師峠キャンプ場に到着。ザックから解放されるこの瞬間ってホント幸せ。ソロハイクでトータル5kgくらいなら、そこまで負荷はないだろうし、解放感も薄いのかも。10kg超えるとやっぱり重くて、早く降ろしたいって考えながら歩いてる。

ここから先は、正装のTシャツ短パンに着替えて山頂を目指す。山頂までのコースタイムは約3時間。先は長い。

少し開けた場所から。樹々の間に、ポツンと赤い屋根の太郎平小屋が見えた。

左に黒部五郎岳。中央は北ノ俣岳か。明日は、あの稜線を歩いて黒部五郎岳を目指す予定。忠太さん曰く、あの稜線はオススメとのこと。見るからに、気持ち良さそうで、眺望も最高だろうな。明日、天気良ければいいな・・・。天気次第、そして、ゲンタの気分次第w

夏の北アルプスって感じの気候と、そんな雰囲気のある道が続く。

薬師平。この標高で、こんなフラットな場所があるのね。なんだか不思議な場所。

目の前にどーーんと、迫力ある風景が。

雄大さと言えばいいのか、そんな光景に思わず足が止まった。久しぶりの北アルプスだからなのか、いや、薬師岳の大きさ、迫力がすごいんだろうな。子供達もうっとりしてる。はず。

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遠くに槍ヶ岳が見えたので、ゲンタとパチリ。来年はゲンタを連れて槍ヶ岳に登りたいと思う。きっとそんなタイミングだと思うから。ゲンタの成長を見せてくれ。

序盤よりペースダウンしたけど、それでも遅れることなく登っていくゲンタ。やっぱり忠太家がいると、ゲンタのペースは明らかに早い。遅れたくない、付いていきたい、そんな気持ちがどこかにあるのかもしれない。安心して見守るパパ。がんばれ!

ソウタは、いつしか手もかからなくなり、既に僕なんかより早いし強いのでね。子供の成長って、本当にすごいなぁ。手取り足取り登ってた時期が懐かしいよ。好きなタイミングで写真を撮って、遅れてもすぐ戻ってくるしw。どんだけ余裕あるんだよ。

稜線に乗り上げ、薬師岳山頂を確認。この先に、薬師岳山荘があって、そこから山頂まで1時間くらいだ。ファイトー

小屋から先、風が強くなってきたので、ウインドシェルを羽織る。下は短パンのままで。因みに、この青いジャケット、どちらも忠太家からのおさがり。なんでもかんでもお世話になりっぱなしな我が家(笑)貴重な親子登山を一緒に共有できたことに感謝してもしきれないくらい。

常念岳っぽい雰囲気の登り。景色良し、空も青くて最高の気分。夏山って良いな。

表銀座縦走路で燕岳から常念岳まで〜子供とテント泊登山(常念岳編)

表銀座縦走路で燕岳〜大天井岳〜常念岳へ〜子供とテント泊登山(その2)

表銀座縦走路で燕岳〜大天井岳〜常念岳へ〜子供とテント泊登山(その1)

さすがに少し苦しくなってきたか。山頂手前の稜線でさらに風が強くなってきて、さすがにズボンを履きたいと言われたので、祠?の陰でレイヤリング調整。ソウタも足が寒いというので、まとめて。僕らは短パンのまま、問題ナッシング。

そしてゲンタの歩き方が少しおかしい。聞いてみたら、この区間、ちょっと怖かったんだって。たしかにこの標高で、下まで見通しも良くて、危険な道ってわけじゃないけど、ゲンタなりに高度感はあったみたい。落ちないように、山側を歩いてた。落ちないし、危なくないよって言ったら、そうなの?って。その後は問題なし。僕も、山歩きを始めた頃に歩いた金峰山で怖がった事を思い出した。

薬師岳(2926m)に登頂~!久しぶりの北アルプス、久しぶりの3000m級。なんだか当たり前のように辿り着いてるけど、一年前のゲンタは、立山で軽く高山病だっから、それを思えば高度にも慣れてきたんだなと。順調すぎるくらい順調にここまで来れた。おめでとう!

子供と夏の立山へテント泊登山(テント泊~下山編)

子供と夏の立山へテント泊登山(後編)

子供と夏の立山へテント泊登山(前編)

諦めかけてた今年の北アルプス。こうして3人で山頂に立って、写真が撮れるなんて思ってもみなかったな。今年も良い夏休みが過ごせてる。

左手前に赤牛岳、右に水晶岳(黒岳)。読売新道も、なかなかに大変なコースのようで。その奥が、野口五郎岳など裏銀座縦走路。機会がなくてまだ歩けていないコース。右端にはちょこんと槍ヶ岳も。

中央奥に槍ヶ岳。手前に鷲羽岳と雲ノ平。最後の秘境に行ってみたいんだけど、いつ歩けるのだろうか。行くなら、数日かけて丁寧に歩きたい山域。高天ヶ原温泉でのんびりしたい。

子供と歩いた42kmのロングハイク!三俣蓮華岳・双六岳〜子供とテント泊登山(後編)

子供と歩いた42kmのロングハイク!三俣蓮華岳・双六岳〜子供とテント泊登山(前編)

圧巻の金作谷カールと北薬師岳。あの稜線を辿れば、立山の室堂に。アップダウンのあるルートみたいだけど、いつか歩いてみたいの。山は繋がってるんだなぁって思わせてくれるコース。剱岳から上高地まで繋げてみたくなる。

剱岳がチラ見え。この日、全貌を拝むことはできなかった。残念。

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天気も良いし、山頂でのんびり休憩タイム。山を眺めながら、お菓子を食べたりね。そういえば、ここから富士山も見えたっけ。富山から見えるんだもん、やっぱデカイなー。

キャンプ場に戻りますか。中央カールも美しい。

ちょっと夢心地で下山。子供達のリクエスト通り、晴れた北アルプスを歩けたし、薬師岳にも登れた。トラブルもなく、久しぶりにパーフェクトなハイクだったんじゃないかな。それもこれもゲンタの頑張りあってこそ。

気分が良いから、足取りも軽く。元気に挨拶なんかしちゃったりしてね。

薬師岳山荘でラーメン休憩。そんなに多く食べたわけじゃないけど、これまで食べた小屋ラーメンで一番美味しかったのは気のせいだろうか。

薬師平超しの黒部五郎岳の存在感!あの裏側に、黒部五郎カールがあるんだな。薬師峠キャンプ場~薬師岳山頂のトレイルは、小さな沢と岩で始まり、のどかな風景の薬師平、圧巻のカール、北アルプスらしいザレた道。いろんな顔を持っていて楽しい。こんな天気の日に、家族みんなでまた歩きたい。

ここの景色もお気に入り。太郎平小屋へと続くトレイルがなんとも。たおやか、ゆるやか。そんな言葉が似あう場所。

薬師峠キャンプ場の手前、小さな沢があって裸足でクールダウン。ひとまずお疲れ様~。

薬師峠キャンプ場

下山時の薬師平キャンプ場。カフラシルが見えてるよ。お盆時期の14時過ぎでこんな感じ。日暮れまでに、さらに増えて、けっこう「蜜」な感じでテントが張られてた。予約の要らないテント場に人が集中するのは、致し方なしか。

達成した後は、やっぱりビール&ジュースで乾杯だよね!キリンレモンがビールっぽくて、なんだかそれらしく見える。日焼けで顔も赤いしねw

ユニフレームのミニロースターは今回も大活躍。定番商品だけど、今年買った道具でNo1。asobitogearで専用ケース「ENBAN」を作ってから、さらに快適度UP。使用後はビニール袋に包んでそのまま入れてしまえば、片付けも楽で汚れの心配もない。油ベトベトで仕舞うの嫌だもん。

餅は腹持ちが良いからよく食べる。焼いて砂糖醤油を付けて食べても良いし、お汁粉(乾燥タイプ)に混ぜても良い。もちろん鍋に入れても◎な万能食材。

食材は少し贅沢をして、色々と担いできた。ソウタは特に山で食べるフルーツが好きみたいで、リンゴをまるごと2個。それに、桃果肉入りゼリーを2個。これだけで1.5kgもあったという(笑)そりゃ軽くならないわけだ。食材を除いたベースウェイトは、ほんと軽い方だと思うけど、3人分の食材と水分がどうしても重くなってしまう。しかも今回は2泊分。ちょっと担ぎすぎたなとは思うが。

山で迎える夕暮れは格別。この日も綺麗な夕陽が日本海へ沈んでいった。明日もこのまま晴れて欲しい。そう願わずにはいられない。が、現実はそんなに甘くないのだな。

天気云々の前に、ゲンタが初日にしてモチベーションを失ってしまった(笑)いや、やりきった感じで、明日はもう山(黒部五郎岳)を歩きたくないってさ。しかも天気が微妙だと言ったら、下山という選択肢も浮上。実際、天気予報もそこまで良いわけじゃない。歩けない天気ではないけど、眺望は期待できなかもね。やっぱり黒部五郎カールをばっちり見たいし、晴れた青空の下、気持ち良い稜線歩きがしたいわけでして。

そんなこんなで、下山してもOKという忠太家の同意もあって、朝方の天気次第ではあるけど、基本は1泊で下山する方向に計画を変更。なんだか振り回しちゃってる感があって申し訳ないなと思いながらも・・・ケータ君のモチベーションも、昔ほどガツガツしてるわけじゃないみたいw。

帰路へ

翌朝、やっぱり予報通りこんなガスワンダーな世界が広がっていたのだった。こりゃ、無理して黒部五郎岳まで行く必要もないし、早々に下山を決め込んで、撤収となったわけ。こんな日もあるさ。

薬師平キャンプ場でテント泊して黒部五郎岳に登れないのはもちろん残念なんだけど、きっと次は最高の天気で歩けると思うから。スパッと切り替えて。

asobitogearで試作してる、子供向けハット。首や顔が最低限隠れる程度のツバで、ちょっとスリムな感じのが欲しくて作ってみたの。まだ課題ばかりだけど、しっかり向き合って形にしたいなとは思ってる。1年くらいかけるつもりで、地道に試作とテストを重ねていこうと思う。

どんより薄曇りな下山。ガスは取れたから、この程度なら問題なかっただろうね。

本当の兄弟以上にシンクロするケータ君とソウタ(笑)何年も一緒に歩いてるから自然と似てくるのかw。いつまでこうして歩くことができるかな。なんて思うと、それもまた寂しい。それよりも、忠太さんとケータ君もおソロコーデだよ(笑)

下山中盤、スズメバチに執拗に追いかけられて、ゲンタと手を繋いで高速下山w。ゲンタが機敏な動きをしてくれてね、木の根っこに足を取られそうなくらいのスピードで逃げたんだけど、華麗なジャンピングステップで、無事転ばずに逃げおおせた。こっちから何も刺激してないんだけど、追いかけてきて怖かったなぁ。

下山も楽しくワイワイと。帰りは、夏の正装、半袖短パンを3人で揃えて見ましたとさ。ショーツはasobitogearのYAMA-Shorts、ミント。夏っぽくてお気に入りの色。流石に3人おソロは目立つので、すれ違う登山者にジロジロと見つめられたとか、られてないとかw。

それと、熊さん。今回の山行では遭遇せず。折立で連日のクマ出没ニュースを見て、覚悟はしてたけど、遭わずに帰ってこれて良かった。熊さんもお盆休みだったのかもね。

行き先が二転三転したり、予定より1日短くなったけれども、忠太さん・ケータ君と一緒に歩けて、子供達も大満足の夏山山行になったのは間違いなし。ゲンタの成長は目を見張るものがあって、ソウタと共に、立派なハイカーになってきてるんじゃないかな。とにかく、無理せず、自分のペースで山歩きを楽しんでくれたらそれで良い。

そんなことを感じられる夏山ハイクは、最高に楽しい!来年はユウタも参戦して賑やかな夏山ハイクになりそうな予感!?