残雪の会津駒ヶ岳でソリ&エアボード滑り〜子供と日帰り雪山登山

会津駒ヶ岳

2017.4.30、残雪の会津駒ヶ岳をソウタと歩いてきました。雪納め&滑り納め。とっても満足のいく山行でした。アイコマ、さいこー!

雪たっぷりの会津駒ヶ岳

残雪期に歩いてみたい(滑ってみたいw)と思い、去年から恋い焦がれていた会津駒ヶ岳。今年は雪が多いみたいだし、今シーズンの雪山ラストを飾るには最高の舞台。本当は小屋に泊まって、2日間存分に堪能したかったけど、こればかりはね。天気には勝てません。

日帰りになったけど、天気は最高のようだし、自宅からかなり遠いけど、頑張って行ってみました。それにしても、登山口までの遠さたるや。。高速ICからの時間を遠さの基準にするならば、ここはかなり遠い場所だと思うのです。最寄りICが栃木県の那須。そこから2時間強で駐車場ですから、なんというか・・・遠かったw

会津駒ヶ岳(あいづこまがだけ)は、福島県南会津郡檜枝岐村にある標高2,133mの山である。日本百名山の一つ。一等三角点「岩駒ケ岳」(標高2,132.4m)設置。会津駒(あいづこま)の略称で親しまれている。単に「駒ヶ岳」と呼ばれることも多い。
頂上とその稜線は草原のようになっており、木道の敷設されている場所もある。山頂から北北西の中門岳方面への稜線には池塘が多く、高山植物が多い。冬季には山スキーのメッカとなる。

wikipedia

6時過ぎ、滝沢グラウンド脇の登山者駐車場(無料)に到着。自宅を2時前に出発したので約4時間。距離はそこまでないけど、時間はかかる。檜枝岐村、侮れないw。車はすでに満車に近く、奥の方になんとか停めることができた。

駐車場から5分ほど歩けば登山口の案内板に到着。この先のゲートをくぐってスタート。

スタートから雪たっぷり。今年は本当に雪が多いみたいね。夏道と冬道の分岐で、他の登山者が冬道を進んでいたので、我が家も流れに乗って付いていきますw。数名ほど夏道を歩いていましたが、この時点ではまだ冬道が良さそうでした。(小屋のブログを見ると、夏道を使ってくださいとあるので、GWの間に一気に雪解けが進んだのかな。)

冬道パート1。残雪期の会津駒の核心部は冬道の直登というレポが多数。アイコママスターの忠太さんに聞いても、やはりここが一番手強いと。実際に歩いて見ると、確かにここ行くの?みたいなところでした。この写真は短い区間なので大したことはないけど。

軽く汗ばんだのでフリースを脱いでシャツ1枚になって、次なる急登に挑みます。アイゼンも装着。

冬道パート2。ここが本番かな。初っ端からかなり登らせてくるけど、前日に日の出山を7kmほど歩いたので、思いのほか体が軽い。本番前の良いウォーミングアップになったみたい。

子連れ登山におすすめ!日の出山〜子供と登山

この斜度。本来はただの斜面のところを尾根に出る為にショートカットしてる訳だから、そうなるよね。でも、今まで色々な雪山を歩いてきたおかげなのか、特に臆することなく、淡々と上り詰めることができた。僕はゲンタを連れてきた時のシミュレーションをしながらイメトレ。雪の登りに慣れてないと、序盤でかなり時間取られるだろうなぁとか。この時期に連れてくるのは厳しいかな。など。

格闘の末、ようやく尾根に。スタートが一緒だった大人達より早く上がってこれて、ソウタの底力を垣間見たような…。周りの登山者から「逞しいですね〜」なんて言われたり。実は登りより、この尾根の方がいやらしかったかも。雪がグズグズで、アイゼンもそこまで効かなくて、右手は登ってきた急斜面で、ちょっと足を踏み外すと、間違いなく下まで一気。あっという間に振り出しに戻ってしまう状況(笑)こういうとこはゆっくり慎重に。ここは下山時の方が怖かったw

尾根に上がってからは地味〜な登りが続く。危険箇所はないけど、雪がシャバシャバで、歩きにくくて体力を奪われる。それと、暑いw。半袖短パンの外国人と遭遇し、なんかすげーって思ったw。

ちょっとだけ木々のお花を見ながら。

特に見所もなく、淡々と進むのみ。ヘリポート跡地、水場を通過。途中で朝ごはんの補給。スタートが一緒だった登山者とほぼ同じペースで進んでるし、ペースは悪くないね。

視界が開けてきて、左手に燧ヶ岳がとても綺麗に見えた。男前!さらに左には、3月末に歩いた日光白根山(奥白根山)や日光の山々も。

雪の日光白根山(奥白根山)へ〜子供と日帰り雪山登山

右手(東側)には大戸沢岳が見えてきて、斜面が怖いことに。この時期のバックカントリーはスキルも経験も必要だよね。ぶるっ….

暑い…。気温も上がり、雪がさらにシャバシャバになり、歩きにくさも増してきた。それでも、お菓子休憩を挟みながら、黙々と進むのであった。ソウタのズボン、レイヤリングに失敗して蒸れて暑そうw。すまん、ちょっと着せ過ぎた。

視界が開けてきた。もうすぐ山頂も見えるかな?ソウタがサングラスを忘れたので、僕のを貸してたんだけど、さすがに目が痛くなってきたので、この辺りで返してもらうことに。ゴーグルは持ってきたので、ちょっと大袈裟だけど、ゴーグルにチェンジしてもらった。さらに暑そうだw

ついに捕らえた!会津駒ヶ岳、のっぺりとした形が可愛らしい。

左の坂を登れば駒の小屋。小屋は帰りに立ち寄ることにして、右手にトラバースして山頂を目指す。

ぞくぞくと。整然と列をなす光景が、なんだか日本人らしく思えたり(笑)GW前半、登山者も多いね。

子供、一人。この日、他の子供には会いませんでした。珍しいのか、皆さんニコニコと声をかけてくださって、ありがたいです。スタートで一緒だった人達と最後まで同じペース。ここまでよく頑張った。

日本百名山、会津駒ヶ岳(2133m)に登頂〜!雪が多すぎて山頂標識は先っちょだけ顔を出してる程度。

だたっ広い山頂は大勢の登山者で賑わっていた。気温も高く、風もなく最高のコンディション。晴れは正義!ちょっと霞んでるけど、この時期はしょうがないかな。

尾瀬のツートップ、燧ヶ岳と至仏山。山の上からこうして見ると、改めてものすごい存在感。周辺の山々に比べると明らかに目立ってるし、百名山に選ばれるだけあるね。

これは越後三山?越後駒ヶ岳とか八海山とかなのだろうか。

左の平らな山が平ヶ岳かな?巻機山はどれだろう?馴染みのない山域なので、山座同定が難しいw

中門岳へ続く稜線。雪庇萌えw。時間もあるし行っても良かったけど、今日はヤメときますw。山頂でのんびりランチして、ソリ滑りに備えようw

今シーズンの雪山は天気に恵まれて、良い思い出ばかり。天狗岳黒斑山四阿山赤岳鉱泉日光白根山も、今日の会津駒ヶ岳も、ぜ〜んぶ晴れ!晴れた日にしか登ってないから当たり前なんだけど、やっぱり良いね。晴れは正義〜

来シーズンはどこを歩こうかな。気が早いけど、今から楽しみですw

エアボード&ヒップソリで高速下山

さぁ、お待ちかねのソリ滑り。もちろん担いできましたよ〜、エアボードを!
山頂直下の急斜面はかなりの勇気がいるけど、2人乗りで果敢に攻めてみた。でも、あまりにスピードが出すぎたので、アイゼンでブレーキ。だって、谷底まで一気に行きそうだったからw。滑りすぎるのも良くないね…

ソウタはヒップソリに変えて、颯爽と滑っていく。何が危ないかを一応理解してるようで、スピードが出すぎたら足でブレーキかけながら上手に降りてた。こっちは谷底まで一気に行かないか心配でヒヤヒヤ(笑)

駒の小屋へ。前日キャンセルしたことや後述した出来事をおかみさんと談笑。次はゲンタも連れて、泊まりで来たいなぁ。短い時間の会話だったけど、リピートの多い理由がわかった気がします。

ヒップソリも今日で滑り納めかな。小屋の上から一気に滑り降りる。立派なソリスト(笑)

この斜面をエアボードに乗って2人で滑走。ロングライドもできて、ちょー気持ちよかった!最高かよ!!悔いなしw

ソウタはほとんどエアボードに乗って滑降。雪まみれになりながら、二人でワイワイやりながらの下山。この重たい雪でもヒップソリより滑走能力があるので、助かります。バックカントリーのスキーヤーに負けず劣らずで(言い過ぎ?)、いい勝負しながら下山。もう立派なエアボーダー。って、本来の乗り方はできてないけどw

エアボードを堪能。

序盤の急登はさすがにソリだと怖いよな〜なんて思っていたけど、いざ下山すると、そんなのお構い無しだった。むしろこのくらいの急斜面が楽しいみたいで、上手に降りていった。スピードが出てるから、後ろから追いかけるのが大変w。

冬道の終盤、ヒップソリでレッツゴー!

この日、我が家史上最速の下山だったと思う。駒の小屋から70分で下のゲートまで到着。ほとんど滑って降りて来たけど、もう少し滑る区間を長くしていたら、1時間切れるかも。スキーヤーと同じとまではいかないけど、エアボード&ヒップソリも、なかなか捨てたもんじゃない。これが僕らなりのバックカントリー(笑)

その代償なのか、ソウタの靴(ユースロープ)がびしょ濡れに。靴の防水性を疑うくらいの濡れようだった。どうしたら、そこまで濡れるのかw。転びまくって、雪まみれになったから、わからなくもないけど。気温も高いし、本人も気付かず遊んでるなら、まぁOK。縦走中とか1日目だったら、ヒヤヒヤもんだよw

子供と残雪期の会津駒ヶ岳ハイクまとめ

念願だった残雪期の会津駒ヶ岳。今年は雪に恵まれ、GW前半でもたっぷりでした。おかげで、楽しいソリ滑りを堪能できて、最高の雪山納め&滑り納めができました。次は、ゲンタも連れて小屋に泊まって、のんびり夕日やご来光をみてみたい。近いうちに、また訪れたいと思える山でした。アイコマ、楽しいですよ〜!時期や天候を見極めれば、子連れ雪山ハイク&ソリ滑りにオススメです。

子連れ登山を楽しむためにも共有しておきます。あくまで個人的な見解ですので、参考までに。

4/29(土曜)、午後から天気が崩れるのはヤマテン予報や気象庁の警報・注意報などを調べれば予測できた。我が家は子連れパーティー。次男ゲンタも連れて行く予定だったので登りのペースが遅くなることは明らかだった。午後から崩れる予報&天候は不安定で落雷の可能性もあり。朝早く出発しても、小屋に着くのが多分12時〜14時くらいかな。間違いなく到着前に崩れるだろうという想定で中止の決断。あくまで結果論だけど、当日の山頂付近では14時頃から急変し、雷が鳴り、吹雪によるホワイトアウトで道迷い。「午後着のお客様がほとんどキャンセルしたんですよ〜」とは駒の小屋のおかみさん。30人収容で15人くらい辿り着けなかった模様。それを聞いて、行かなくてよかったーと安堵。おかみさんも今日(日曜)で良かったですねと言ってくれた。

そんな状況で、未就学児ほどの小さな子供を2人連れたお母さんが地図を持たず登ってきたらしく(すれ違った登山者からの情報)、結局天候悪化で引き返したと聞いた。人伝ての話なのでどこまで正しい情報かわからないけど、行くも地獄、戻るも地獄だっただろうなと心配になった。どのあたりまで登っていたのだろうか。上は雪だけど、下は土砂降りだったようだし、そこを子供二人連れて、ましてや急斜面の雪の冬道を降りなきゃいけないわけで。想像すると怖すぎて怖すぎて。。

僕は、せっかく行くなら晴れた日に楽しく登りたいと思う人間なので、この日じゃなきゃだめ!ってこともないので、宿泊山行を中止にした。

子連れ登山は、安全第一はもちろんなんだけど、子供が楽しめることが大前提というのが持論。大人が少しでも危険や不安を感じたら中止にすれば良い。無理して子供に辛い思いをさせる必要はない。今回の話を聞いて、反面教師として僕自身も改めて肝に銘じた次第。もしかしたら、同じ状況に陥ってたかもしれなかったから…。