山の日は月山で家族ハイク〜夏の山形遠征登山

山遊び

2016.8.11、山の日に山形県にある月山(がっさん)を家族で歩いてきました。

山の日は山へ

僕の夏休みは山の日(8/11)から6日間。去年は木曽福島をベースにキャンプ上高地ハイクを楽しんだ。天気も良くて、涼しくて、トウモロコシも美味しくて、また行きたいって思える良い所。今年もリピを考えたけど、我が家はまだ行ったことのないエリアに出かけたい派なのだ。

木曽駒オートキャンプ場で避暑キャンプ(上高地・後編)

木曽駒オートキャンプ場で避暑キャンプ(前編)

去年はキャンプ中心だったけど、今年は登山をメインに計画を立てることに。

家族みんなで歩ける山はどこだろう。山の日に歩くから、せっかくなら百名山のようなメジャーな山が良いな。メジャーな山って、登山者も多くて、ルートも明瞭なので、家族で歩くなら色々と安心なのでね。ファミリーハイクの基準になるのはゲンタ。彼が歩けそうな百名山といえば、安達太良山磐梯山吾妻山・蔵王山・月山・八幡平・那須岳あたりかなぁ。ソウタがまだ歩いてない山という条件も追加してる。
ハイクが終わったらキャンプと海水浴も楽しみたかったので、海のある山形の月山に決定〜!月山の羽黒山コースと姥沢コースは往復10km、片道3時間程のコース。6月の小仏〜高尾縦走で10kmを歩いたゲンタなら、ギリギリ歩けるだろうと判断。コースは花の多い羽黒山ルートで。

5時過ぎ、月山八合目駐車場に到着。前日の夜に出発し、何度か仮眠を取りながらここまで辿り着いた。蔵王を過ぎたあたりからは睡魔との戦いw。結局、8時間くらいかかったのか、やっぱり遠いねぇ。僕以外はしっかり眠れたようなので山歩きには影響なさそう。僕は…ただただ眠いww

我が家にとって初めての東北の山。普段とは違う風景に期待が膨らむ。しかもめちゃ良い天気!

月山(がっさん)は、山形県の中央部にあり、出羽丘陵の南部に位置する標高1,984mの火山。山域は磐梯朝日国立公園の特別区域に指定され、日本百名山[4]、新日本百名山[5]、花の百名山[6]及び新・花の百名山[7]に選定されている。また、山麓は月山山麓湧水群として名水百選[8]、月山行人清水の森として水源の森百選にも選定されている。
標高1,500mの湯殿山、418mの羽黒山とともに出羽三山のひとつに数えられ、修験者の山岳信仰の山として知られる。山頂には月山神社が鎮座し、多くの修験者や参拝者が訪れる。蜂子皇子が開山したと伝えられる。古くからの名では犂牛山(くろうしのやま)という。
山体の姿は山形盆地、庄内平野、最上地方からよく見える。置賜地方であっても天候が良ければ望める。豊富な残雪のため、国内では乗鞍岳や立山と共に夏スキーが可能な山としても知られる。また、山形県のスポーツ県民歌に登場し、県を代表し親しまれている山である。

wikipediaより
シロバナトウウチソウ・ハクサンシャジン
ウメバチソウ・ハクサンフウロ

月山で見られる高山植物は約350種類以上とも言われている。駐車場から綺麗なお花がお出迎えしてくれました。北アや南アとは見頃時期も若干違うのかな。

6:15、出発準備完了〜!先日の三俣蓮華岳双六岳ハイクで汚れた僕とソウタの靴。天日干ししていたら、出発直前にまさかの夕立ちで、ズブ濡れに(涙)僕は普段履きのアディダスを。ソウタも…通学用のヒラキの靴@980円(笑)ソウタには申し訳ないけど、これで山頂までお願いしますw。

八合目の駐車場は無料。トイレ(チップ制)が併設されています。

子供と歩いた42kmのロングハイク!三俣蓮華岳・双六岳〜子供とテント泊登山(後編)

子供と歩いた42kmのロングハイク!三俣蓮華岳・双六岳〜子供とテント泊登山(前編)

しばらくは木道を進む。やはり東北の山。朝の気温は12度で、この時期にしては若干肌寒い。念のためフリースも持参したけど、陽が昇ってきたらあっという間に暑くなった。寒がりなママはアウター着用w

タテヤマウツボグザ・?
タチギボウシ・イワショウブ

清々しい朝の風景。緑いっぱいの湿原を歩く。空気もおいしくて、贅沢な時間だね。

鳥海山と弥陀ヶ原湿原。そう、この景色を見たかったから羽黒山コースにしたと言ってもあながち間違いじゃない。ロープウェイの使える姥沢コースも考えたけど、あっちから日本海は見えないからね。

背負子を見ると、「乗りたい乗りたい」と言い、ソウタとゲンタが歩いてるのを見ると、「ユウちゃんおりる」「ユウちゃんもあるく」と言う。歩いてくれるのは嬉しいんだけど、ペースが遅くなるからねぇ。10分後には、背中に強制格納されました(笑)

ソウタは相変わらず高山植物のチェックに余念がない(笑)花を探すのは彼に任せておけば、全く問題なしw。名前もほとんど知ってるし、知識は既に大人並。

シロバナトウウチソウ・ミヤマリンドウ
イワイチョウ・?

太陽が昇ってきた。暑そうに見えるけど、空気は涼しい。緯度が高く、さらに標高も高ければ、やっぱり涼しい。地元北海道の夏くらいの快適さ。

オニアザミ・?
エゾシオガマ・ニッコウキスゲ

ここまで30分。ここから月山山頂まで2時間30分。数値はあくまで目安と考え、子連れハイクの我が家は+1時間くらい必要だろうか。それも織り込み済みなので、早めに出発している。

木道が終わり、大きな岩が転がるトレイルへ…。これが厄介で、ゲンタにはちょっと厳しかった。ソウタは歩き慣れているからすいすい〜と登ってしまうけど、ゲンタはそうもいかず。時間はかかるけど、怪我のないようにゆっくりとマイペースで進む。

土や砂利をイメージしてきたんだけど、こんなに大きな岩だらけだとは….誤算w。山と高原地図をじっくり眺めても、実際に歩かなきゃわからないことって多い。これが後々響いてくるんだなぁ…

少し登ったところから、弥陀ヶ原湿原を眺める。奥には日本海と庄内平野、そして鳥海山。山の日らしい最高の天気だ。後ろから続々と歩いてくる登山者達が見えた。

地味な登りが延々と続く。先に見えているのは、もちろん山頂ではないw。このコース。樹林帯もなく、日差しを遮るものがない。熱中症対策は必須。

目の前に見えているのは、一の岳、ニノ岳(仏生岳)。あの向こうに中間地点の仏生池小屋がある。大人には楽ちんお手軽コースでも、ちびっ子には意外と手強いぞこれ…(汗

山頂まで片道5kmという数字以上に遠く感じるこの道。「遠い・・・」ここまで歩いた僕の率直な気持ち。ゲンタ、大丈夫かなぁ。

相変わらず大きな石に苦しめられてて、思うようにスピードが出せないでいる。そういうのが案外ストレスになるんだよね。

この先で、ソウタ&ママのグループと、ゲンタグループの2つに自然と分かれてしまった。ただ、小屋があるし、そこで休憩もするだろうから、合流できると思っていたんだけどね・・・。ゲンタにとって、ソウタとママと離れたのも良くなかったかも。

歩いてきた道を振り返ると、ほら。こんなに素晴らしい景色が。「雲より高いところにいるね〜」とか「あれがチョウカイサンっていう山だよ〜」とか「ニッコウキスゲ咲いてるよ〜」とか、ゲンタに話しかけてモチベーション維持に努める作業w

岩のトレイルは続くよどこまでも。ペースが遅いながらも一歩ずつ進んできたが、もうこのあたりで完全にストップ。疲れたと言って泣きべそをかいてる。「コヤマデガンバロウ」の呪文を繰り出し、なんとか先に進むw。

そして、背中のユウタにも異変が。顔の周りに飛んでいる小さなアブみたいなのが怖いらしく、「パパコワイ〜」と泣き出した。追い打ちをかけるとは、まさにこのことか(笑)ユウタはここから抱っこに切り替えw

なんとか小屋の手前まで来たけれど、もう大泣き(笑)僕がちょっと先に進もうとすれば、「パパ待って〜」と怒りながらさらに泣き出す。しばらくこれの繰り返し。すれ違う登山者から、大変ですね〜と声をかけられるが、ユウタも抱っこしている僕は余裕なく苦笑いで返すのが精一杯。そう・・・子連れ登山って大変なんですw。特に子供が多いとさらにね。

このペースでは明らかに山頂まで行けないので、登頂は諦めて、ゲンタには「今日は小屋まで行って終わりだから。そこがゴールだからもうちょっとだけ頑張れ」と伝える。

ゲンタは気分的な問題なのか、こうなったら何をしても無理(笑)抱っこすれば解決するんだけど、絶対にしないと決めているので、自力で進んでもらう。辛いことや嫌なことを、すぐ放り投げて欲しくないから。泣いたって良いよ。辛いだろうけど、まずはゴールまで頑張ろう。

9:15、九合目の仏生池小屋に到着。小屋を見た瞬間、泣き止むゲンタ(笑)まぁ、そんなもんだよねw。気分屋さんだし

それにしても、中間地点までスタートから3時間もかかったとは…。ここから山頂まで1時間15分とあるけど、間違いなく同じくらいかかるだろう。お昼に山頂。そこからの下山時間を考えると、明らかに今のゲンタのペースでは日が暮れてしまう。ゲンタチームは予定通りここをゴールとしよう。歩きにくい道なのに、良く頑張ったね!えらいぞ。

そして、小屋で待っていると思ったママとソウタが、なぜかその先の山腹で休憩していた(笑)なぜにそこで待っているのかw。ソウタが早く行こうよってママに言ったみたいね…。とりあえず大声を出せば意思疎通できたので、「二人で山頂目指して〜」と伝える。ただ、カメラを託せなかったし、ママのザックに入ってる食料を受け取れなかったのは痛かった。夫婦間で取り決めしておかないとダメだね。次はしっかり教育しておく(笑)

これが仏生池かな。ホント、今日は山日和だなぁ。山頂に行けないのは残念だけど、ここまでの道でも十分に楽しめた。>いや、ちょっぴり残念w

小屋で休んだらゲンタの機嫌も良くなり、気持ちも前向きになったみたいなので、「せっかくだし、山頂行きたいよね〜。山バッジも欲しいでしょ?」「うん、行く」ということで、先に進むことに(笑)もちろん山頂までは無理なので、行けるところまで。

オモワシ山(1828m)と書いてる。標識もあるし、今回の僕らのピークはオモワシ山ってことにしよう。うん、そうしよう。とりあえずピークは踏んだので、すっきりw

小屋の先も相変わらずこんな感じの道。むしろさっきより岩が大きく、歩きにくい。でも、進めるところまで行ってみよう。ここをトラバースしたら、山頂が見えるかもしれないし。

順調に進んでいたと思ったら、ゲンタが「ウンチしたい」って(笑)。できれば小屋で言って欲しかったなw。ここで正真正銘の撤退。小屋まで少しあるけど、ウンチは我慢してもらうことに。

高尾縦走の後、この日までゲンタと歩く機会がなかったから楽しみにしていた今回のハイク。大泣きされたけど、それも良い思い出ということで。東北の山でこの景色を共有できたわけだし。

まだまだ小さなゲンタ。色んな山を、色んな道を、一緒に歩いて経験を積んでいこうね。ウンチは、小屋のトイレに駆け込んでギリギリセーフ(笑)

10:25、ソウタとママを待ちながら、小屋の前でお菓子タイム。ランチにはちょっと早いから行動食で小腹を満たす。ユウタは背負子で爆睡中。

小屋の周りにはミヤマリンドウを始め、たくさんの高山植物が咲いていた。

ハクサンイチゲ・ハクサンシャジン
エゾシオガマ・コガネギク

月山はガスがかかりやすい山と聞いていた。今日は流石に大丈夫だろうと思っていたら、いきなりガスが発生。これは早く降りた方が良さそうかな。ソウタとママはまだ戻ってこないので、先に下山する事に。どうせすぐ追いつかれるし。

ソウタ&ママの月山登頂

登頂写真は三角点の写真のみw。できれば、もう少し山頂っぽい写真が良かったんですが…。誰かにお願いして撮ってもらうとかね。写真の撮り方とか、こちらも指導が必要みたい(笑)

18座目の百名山。月山(1,984m)、登頂おめでとう!もはやこのレベルなら、サクッと登ってくるソウタ。ママはついていけなかったみたいw。あのスニーカーで登っちゃうんだから、そこまで道具に影響されないってことなのね。

キオン?・ミヤマウスユキソウ・イワカガミ
ウサギギク・トウヤクリンドウ・ミヤマキンバイ
マルバダケブキorトウゲブキ・ホツツジ・コバイケソウ

月山の山頂に立てなかったのは個人的には残念だけど、まぁしょうがないね。あわよくば、ユウタを背負って山頂まで軽くランしちゃうよ〜なんて思ってたけど、現実はそんな身軽に歩けないはず(笑)ゼェハァしながら、苦悶の表情で歩いていたことでしょうw

下山途中にソウタチームと無事合流。ゲンタもママが来て、ちょっぴり嬉しそう。大泣きした時、僕に厳しく言われてたので、ママが良いってそうなるよね(笑)あの時はごめんw

途中でランチにしようと思ったけど、休むより下山しちゃおうということで、ひたすら降りることにした。子供達はお腹が空いて辛そう。

マルバシモツケ・ダイモンジソウ
モミジカラマツ・エゾシオガマ

手を繋いで下山。子供目線になるけど、やっぱり歩きにくい道だった。いつもの歩き慣れてた道だったら状況も違っていたんだろうけど、月山の羽黒山コースはほとんどがこうなので、しょうがない。ここを選んだ僕のミス。

13:10、弥陀ヶ原湿原に戻ってきた。時間と体力を考慮して、弥陀ヶ原湿原を周回するお散歩は止めることにした。みんなお腹が空いたみたいだしね。

片道5km、往復10kmの羽黒山コース。数字以上に遠く感じた。いやいや、山の10kmって、それなりの距離だよね…。先週42kmを歩いて、10kmって短いよなぁと思い込んでいた僕は、どこか麻痺していたんだろうね(笑)

子供と歩いた42kmのロングハイク!三俣蓮華岳・双六岳〜子供とテント泊登山(後編)

子供と歩いた42kmのロングハイク!三俣蓮華岳・双六岳〜子供とテント泊登山(前編)

エゾオヤマリンドウ・リュウノウギク・コウゾリナ

あと少しでゴールだよ。最後まで頑張れ〜

13:40、無事にゴール!!二人とも頑張って歩いたね。駐車場でかなり遅めのランチ。山タマのしょっぱさが、体に染み渡ったのである(笑)

総括

距離:10.023km
累積標高:D+597m/D-597m
標高さ:589m

今のゲンタが歩ける距離は最大10km。今回のコースは上限ギリギリだった。さらに、ゴツゴツした岩のトレイルによる歩行ストレスと、それによる疲労も重なったことで、時間もかかり目標だった山頂にはたどり着けなかった。高尾のような整備された道ならいざ知らず、このような本格的な山となると、ゲンタには5km〜8kmくらいが適正距離かな。小さな子には登山道の状況も影響するので、もっと歩きやすいコースにするべきだったなと反省。
ゲンタが頑張らなかったわけじゃなくて、月山の羽黒山コースを選んで連れてきた僕が全部悪いの。ごめんね〜、ゲンちゃん。また誘ってもいいかな?(笑)

次はゲンタのレベルに見合った山を探して、家族みんなで山頂に立ちたいな〜と願うのでした。

夏の月山。ナイスハイクでした!