強風の大峰山(八経ヶ岳)~家族で日帰り登山

大峰山

2020.11.21、奈良県の大峰山(八経ヶ岳)を家族でハイキング。暴風が…。

奈良の百名山を歩く

4ヶ月前のことなんで、ちょっと記憶が薄れてきてる。ブログを書く時間が取れないんだけど、もしかして忙しかったりするのかな笑。どうやら執筆活動に充てる時間を上手く作れていないみたい。もうちょっとメリハリ付けて、仕事も遊びも書くことにも取り組んでいかなきゃだな。

さて、11月の連休を使って、どこか遠くへ行きたいと考えていて、未踏の百名山で家族全員が歩ける大峰山(八経ヶ岳)に狙いを定める。場所は、あそこだ。奈良の奥。3年前に大台ケ原を歩いた時、高速を降りてからが、かなり遠かった。那須で降りてから会津駒ヶ岳の登山口に辿り着くまでの遠さと同じくらい。行者環トンネルの道も、深夜だと酔っちゃいそうだし。できればアプローチが簡単な場所…って、考える時点で、なんだか老いを感じてしまうな涙。

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三連休は、初日に山を歩くのが我が家のスタイルというかルールw。ただねぇ、その日は強風予報なの。自分基準では、確実に歩かないであろう数値。ヤマテン予報で20m超え。午後になると弱まっていくみたいだけど、午後って言ってもねぇ、12時ちょうどに弱まるわけじゃないから、下山の時の最後だけ、みたいな感じだろう。朝から歩く我々としては、強風前提のハイクってことになる。これ、行くべきなのかなぁ。結果的には、別の機会にすればよかったんだけど、山がダメでも、キャンプは楽しみたいので、悩むことなく奈良へ出発。

久しぶりの西日本エリアに気分も上々。今回は、大峰山を歩いて、下山後は、ちょっと離れてるんだけど(いやかなりだ)、和歌山県の熊野本宮大社のある場所でキャンプ予定。

大峰奥駆道で八経ヶ岳へ

行者環トンネル(下山後撮影)

想像してたよりは走りやすい林道。行者環トンネル西口の有料駐車場に着いたのが7時過ぎ。準備を整えて・・・って、もうこの時点で予報通りの強風。奥さん、歩けるだろうか。もう嫌!とか言われないだろうか。

午後には落ち着く予報だからと、もちろんここまで来たからには、歩き始める。しかも、天気が良くないんだな。困ったことに。 

大峰山という山はなくて総称。山上ヶ岳(さんじょうがたけ)を指している場合もあるみたいだけど、今回は、近畿地方の最高峰でもある八経ヶ岳(はっきょうがたけ)。百名山を歩いてる人は、レポを見てる限りではこっちが多い気がする。

8時過ぎ、全員、防風対策万全でスタート。ズボンの下にはスパッツも履いて。風さえ凌げれば、大丈夫だろうと。風が強い割には、意外とモチベーションは低くはないみたいで、歩きたくないって声は聞こえなかった。たぶん。

強風の中を歩くこと、我が家ではそれほど経験がないから、これは良い機会だと前向きに。一年前の年末に歩いた愛鷹山(越前岳)も、風は強かったけど、ほぼ樹林帯だったから問題なく山頂まで登れた。山頂に立つと風がなくて、そういうことってあるよね。今回も、どこかで風が弱まる場所や時間帯があればいいなーと、ちょっとだけ期待。

愛鷹山(越前岳)で家族ハイキング納め

幸いなことに、風でガスが取れていき、割と青空も見えるようになってきたのが良かった。青空ってだけで、モチベーションはかなり上がる。

風の来ない区間があって、一息つきながら、割と急な坂を登っていく。風がないと、少しオーバーヒートしそうなくらい。

案外、歩けるもんだと、ちょっと関心しちゃった。最近、子供達をじっくり観察しながら歩くことがなくなったけど、前よりも今日、今日よりも次、って感じで、少しずつ成長しているんだね。

太陽が出てくれば、もしかして当たり日?と錯覚。強風は変わらず。でも、進めないほどじゃない。このまま進めれば、問題なく山頂まで辿り着けるだろう。この時点では、確信があったんだけどなぁ…。

尾根に乗り上げて、奥駆出合。ここから割と緩やかなルートで進んでいく。しかし、風がさっきよりも強い!風の通る場所なのは理解してるけど、これが続くとキツイなぁ。

ジャケットのフードを被り、できるだけ風を受けないように。写真ではわからないけど、ビュービュー吹いてる。

風の影響もあって、ガスったり、晴れたりを繰り返す天候。大台ケ原の年間降雨量は約5000mm、日本でも有数の多雨地帯ということで、晴れる日が少ないと案内板に書いてあった記憶。その大台ケ原がお向かいにある山域で、今日みたいに晴れてるのは、かなりラッキーなんじゃないかと思う。そう、風さえなければ、大当たりだったはず。

風のない場所で一休み。ペース的には、それほど悪くないし、この状況が続けば、山頂まで行けるなと淡い期待が芽生えてくる。都合よく捉える人間w。

弁天の森。ほぼ中間地点くらい。

苔のトレイル

ここは風もなくて、青空で、暖かくてサイコー!みたいな。

ちょっとした岩場や、日陰で凍結して滑る木道区間があったりしつつも、弥山小屋直下の稜線まで到着。

強風による撤退

地図では、あと5分くらい登れば小屋があるんだろうね。そんな距離感。大きな問題は、強風、いや暴風だってこと。ご覧の通り、稜線で耐風姿勢を取っている先行者。動画に収まってないけど、10人程度の登山者が、耐風姿勢を取りながら、腰を落として待機したり、ゆっくり進んだり。

様子見で稜線に出た瞬間、大柄な僕でも腰を低くしないと倒れてしまうほどの強さ。話声なんか一切聞こえない。僕だけなら、あるいはソウタと2人なら、大人の登山者同様に進んでいけるはず。でも、今回はファミリーハイク。幼稚園児のユウタ、登山経験の少ない奥さんもいる。仮に、この区間を一人ずつ連れ添って進めたとして、小屋から先の状況がここでは判断できないし、山頂までずっとこの調子かもしれない。引き返すときの方が危なくて、事故が起きたら・・・、色々なパターンを考え抜いた結果、撤退を決める。苦渋の決断。

正直心残りではあるけど、あれこれ言い出すとキリがないから、スパッと割り切らなきゃいけない。こういう状況では、割とリスクは冒さない傾向にあるので、今回も無理せず。

せっかくなんで、ソウタと二人で、雪山想定の耐風訓練をしてから引き返す。

ほんと、良い天気だよな。3年前の大台ケ原で見られなかった分を、この日楽しめたと思う。悪いことばかりじゃない。

強風で引き返したことも、思い出になるはず。それくらい未経験の強さだった。ゲンタは「パパは、どうして僕達を危険な目に合わせるの」って笑。いやいや、そういうつもりはないのだよw。ゲンタらしい視点だけどさ。

快晴すぎるお天気が、なんとも言えない気分にさせてくれる。せめて、弥山まで…。あぁ、ダメダメ。後悔のない決断をしたんだから、振り返らないことにしよう。いや、それにしても最高に…(しつこい)

まだ12時前。風のない場所まで降りてからランチにしようかな。

ここ最近は、ずっと無印のキーマカレーにパンの組み合わせ。家族5人で2袋。パンもそれなりに用意。それでも、子供達があっという間に平らげてしまう。カレーは、食欲も増すし、山で食べるカップ麺と同じくらい好き。デザートに大福とみたらし団子を食べれば、完璧。お腹を満たして下山再スタート。

立ち枯れの森と言えばいいかな。このあたりの山域は、こういうイメージ。

午後から風が落ち着いてくる見込み。という予報だったけど、これがそうでもなくて、まだまだビュービューなわけ。弱まるのを期待してみたけど、下山まで、ほぼ変わらず。

左が八経ヶ岳?かな。写真の右に、見切れてるけど弥山小屋がある。

中央右に、弥山小屋の屋根が見える。すぐ下の少し茶色がかったエリアが今回の到達点。こうやって見ると、目と鼻の先だったね。

今回の行者環トンネル西口からのコースは、特に難しい箇所も、危ない場所もなく、CTを見ても、割と楽に歩けるコースではないかと。ユウタは、9月に荒島岳を自力で登ってるし、昔に比べて、最後にバテて泣いちゃうこともなくなった。これは、大きな成長。

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お決まりのポーズでゴーーール!強風に打たれながらも、しっかり登れたのは、大きな収穫。こんなに強風の中を歩く機会はそんなにないだろうし、この日の山行が一つの基準になるはず。2021年の夏山に向け、収穫のある山行だったと思う。

行者環トンネルの有料駐車場。初めて来るけど、小綺麗な感じ。トイレ有、山バッジも売ってる。

次来るときは、必ず山頂に立ちたい。何年後になるかわからないけど、家族みんなで歩きに来ようと思う。

おしまい。

和歌山キャンプに続く。