2017.5.27〜28、新潟県の火打山をソウタとテント泊で歩いてきました。前編の続き、火打山へアタックです。
寒かった…
寒くて眠れなかったです、はいww
今回は-5℃くらいを想定していて、シュラフは3シーズン用のキュムラスX-LITE200 ZIPで問題ないだろうと判断。-5℃ならば、過去に尾瀬や双子池で経験済み。コンパクトなシュラフはパッキングに有利だし、ソウタに限っては、通年で保温着(上ダウン下プリマロフト)を持参しているので、仮にシュラフを薄くしたとしても、大抵はウェアで補完できてるわけ。-5度くらいまでならね。
しか〜し!まさかここまで冷え込むとは思わなかったw。朝方、温度計を見ると、なんと!-9℃くらい。どうりで寒かったわけだ。雪の上はやっぱり寒い。もうすぐ6月なのに…
僕の装備はシュラフカバーなしのキュムラス単体。上はダウンではなく、フリース+プリマロフトのジャケットだけ。下はそもそも持ってないので、いつも通りズボンのみ。念のためタイツは履いた。マットは薄めのクローズドセル1枚。この装備でこの気温では正直戦えないw。でも、眠れないほどの寒さではなく、うたた寝というか、ピッチは短いながらも数時間寝て起きての繰り返しなので、まぁ何とかw。本音は朝まで爆睡したかった…
一方、ソウタは23時にトイレで一度起きるまでは、むしろ暑かったみたい。ただ、一旦シュラフから出てしまったことで冷えてしまったのか、しばらく寒い寒いと言っていたので、少しだけ僕のシュラフに入ってもらい、体を温めてあげてから、自分のシュラフに戻ってもらった。SOLのescapeビビィを使えば、ダウン+プリマロフトで武装しているソウタは、このくらいまでなら耐えられるということ。でも、耐えられるレベルであって、快眠するならやはり-5度くらいが限界と考えた方がいいね。今回は想定外の寒さもあり、ちょっと攻めすぎた。ごめん(笑)
もう1つの懸念事項が、今回の雪上フロアレス。結論から言えば、これもダメでしたw
寝る時はシートの上にあったメガネが、起きるとなぜか雪の上にww。シートが雪の上を滑ってしまって、徐々にズレていったんだよね。整地をしっかりしてないというのもあるけど、仮にまっすぐだったとしても、雪上に敷いたシートの寝ている間のズレはどうしようもなさそうなので、この時期に子連れでフロアレスは、ストレスにもなるので止めておいた方がいいと思いますw。
雪上のカフラシルは張り姿が美しいので、単に張りたかったというのが一番の理由なんだけど、せめてインナーは持参すべきだった。反省です。厳冬期ではもちろんやらないですよw
4時過ぎ、テントから出ると、まさかの晴れ!火打山の山頂が綺麗に見えている。昨日歩かず、今日で良かったと心底思いました。もしかして、俺達モッテル?
北アルプス、白馬方面。テントから顔を出せば、これらの景色が飛び込んでくる。今日は期待せずにはいられない。
火打山へアタック
朝食を雪の宴会場で済ませて、火打山へアタック開始。日が昇るまでは冷え込んでいたので、念のため防寒対策万全な装備でスタート。・・・したけど、しばらくすると暑くて脱いだw。ソウタのブーツが大変なことになっていたので、なんとか頑張ってもらいたい。ちょっと心配…
火打山(ひうちやま)は、妙高戸隠連山国立公園内の新潟県糸魚川市と妙高市にまたがる標高2,462mの頸城山塊の最高峰である[3][4]。日本百名山[5]、及び花の百名山[注釈 1][6]に選定されている。東西に緩やかな稜線を持つ山で、頂上付近は傾斜がさほど急でないため冬期には雪がべったりとついて真っ白な姿を見せる。主峰の他、西側にやや低い影火打(かげひうち)の峰がある。山容が火打石に似ていることが、山名の由来であるとする説がある[7]。(出展:wikipedia)
天気が良いと、テンションも自ずと高くなる。意気揚々と山頂へ向かう子供達。
右から雷鳥平、火打山、影火打、焼山。最高かよ。晴れは正義なり
早朝ヒップソリ。デコボコしてるけど、滑られそうなとこは貪欲に。これもスノーハイクの楽しみ。ヒップソリは必需品ですw
The Day!大雲海
雲海が本当に本当に見事でした。今まで見た中で一番綺麗だったかもしれない。
こんな日に子供と、仲間と、一緒に歩けるなんて…ちょっと感動している自分がいました。
ソウタの大先輩ケータくんと二人仲良く。厳しい雪山もキツイのもユルイのも、一年を通じて一緒に歩ける貴重な山友達なんだな。
雷鳥平に上がる直登。昨日の十二曲がりより斜度あるかも…。ケータくんの逞しさったら、もうw。このくらいの斜面に怯まなくなったソウタもソウタだけどw
妙高山と雲海をバックに進んでいく。そこそこキツイけど、この景色だもんね、最高っす。親子でこんな素晴らしい体験ができることに感謝。この日のこの景色は、子供と山歩きしてて良かったなって思わされるほどに印象的でした。何回も言うよ、最高だよ。
目の前にどーーーんと火打山。これ直登するっぽいw。会津駒や日光白根山(奥白根)も山頂直下は雪の急な登りだったんだけど、ここはそれ以上に難しく思えた。多分、左右どちらも谷底になっていて、一面全てが雪なので滑落したらやばい!って直感的に思えたんだろうね。確保なんて言葉も出たりして。無理かも…と思ったので、いけるところまで無理せず進むことにした。
ケータ隊長が先頭でステップを作ってくれてる。逞しすぎるぜw。それを忠実に辿るソウタ。集中力を高めて、一歩一歩確実に登る。僕は後ろでサポート。滑ったら受け止める役割w。
慎重に進んだおかげで、無事クリア!日本百名山、火打山(2461.7m)に登頂だ〜!最後の急登は緊張感たっぷりだったけど、不安だったのは僕だけだったみたいw。ソウタはいつも通り、しっかりと歩を進め、山頂を目指していた。立派になったというか、逞しいね。
逞しい小学生2人。ケータ隊長、引っ張ってくれてありがとね。
みんなで記念に。てっぺん獲ったど〜!!(撮影:9botaさん)。この日この天気で歩けたことに感謝。誰もいない山頂で最高の景色を独占。ヒャッホーイ!
妙高山と大雲海。いつかあちらも歩いてみたい。頸城山塊は本当に静かで良いところだね。遠くには八ヶ岳や南アルプスも見えた。富士山は見えなかったような。
噴煙をあげる焼山と奥には北アルプスの山々。
去年歩いた白馬三山(前編・後編)はじめ、北アルプス北部の山々も実に美しい。まだまだ真っ白。
景色を堪能したので下山開始。って、降りるのも最高かよw。雲海がね、もう本当に素晴らしくて。ソウタにもこの景色をずっと覚えていて欲しいな。
緊張した急登もシリセードであっという間w。下り、大丈夫かなぁなんて心配も数秒で消し飛んだ。ケータ君もソウタも果敢にシリセード。いやはや、この斜面を思いきり滑るのって楽しいだろうな。
雷鳥平に降りた後に、なんと雷鳥さんに遭遇!オスの雷鳥は初めて見ました。ソウタも大興奮。この景色と天気でもう大満足なのに、雷鳥にも会えるとは!これを最高と言わずしてなんと言えばいいのか。もはや奇跡。ミラクル。もしかして、俺達モッテル?w
ソウタも唸ったこの日の大雲海。本当に素晴らしく。幸せしかない
下山はヒップソリ。今シーズン最後であろうソリ滑りを堪能。悔いは残すなよw
名残惜しい。ずっとこの景色を眺めていたい。でも、帰らなきゃね
天狗の奥庭から火打山。この雪もあと1ヶ月くらいしたら全部溶けちゃうのかな?残雪期の火打山を思う存分堪能できました。ありがとう!
最高の火打山アタックでした。余韻がすごい…
パッキングを済ませて下山開始。
今回は2人分の装備をモンテインのウルトラツアー40にパッキング。厳密に言えば、ソウタにも20ℓのザックを背負わせてるけど、お菓子と自分の着てるフリースなんかを入れてもらったくらい。シュラフを夏用に変更し、テントのインナーを持たないことで、アイゼンなどの冬装備をこうして40ℓに納めることに成功したわけですが、結果は前述の通り、選択ミスってことで、普通にグラナイトギアの58ℓで来れば良かったなぁーなんて思ったりw
良い思い出をありがとう。火打山、また遊びにきます。次は妙高山もセットで歩きたい。
昨日と打って変わり、今日はそれなりに登山者とすれ違った。天気良いもんね。それでも、普段登ってるような人の多い山に比べると、圧倒的に人が少なくて、静かで穏やかな山行でした。
小学生コンビ。来年、ケータ君は中学生になっちゃうけど、もうしばらく一緒に歩いてね^^
無事、ゴーーール!お疲れ様でした。ソウタはびしょ濡れになって、今シーズン最後の雪山ハイク&ソリ滑りを堪能した模様。良かった
総括
微妙な天気予報だったけど、行ってみれば最高の結果に。雪上ダイニングからの雪見酒&宴会、大雲海、火打山登頂、雷鳥との遭遇。ラッキーボーイでもいるのかな?ってくらいに、全てが上手く行きすぎて、怖いくらいに完璧な山行でしたw。いくつかある雪の急斜面とトラバースは少しばかり緊張したけど、全体を通しては、のんびり歩けるお山でした。残雪期の火打山、最高でした!秋の紅葉時期にも訪ねてみたいです。
今シーズンの雪山はこれにて終了。思う存分楽しみました。悔いなし!新しいシューズも届いたし、これからは夏山モードに切り替えて。さて、どこを歩こうかな。
妙高高原ビジターセンター(番外編)
みなさんと別れた後、妙高高原ビジターセンターに立ち寄り、山バッジを購入したり、館内の展示をみたり、いもり池を少しお散歩したり。せっかくここまで来たので、しっかり堪能して帰りました。
さっきまで歩いてた火打山の復習も怠らず(笑)
最高にナイスな週末でした。ご一緒したみなさん、ありがとうございました。またよろしくお願いします!
最近のコメント