南アルプスの中心、塩見岳に挑戦〜子供とテント泊登山(後編)

塩見岳

2017.8.19〜8.20、南アルプスの塩見岳をソウタと歩いてきました。前編の続きです。

山での出会い

塩見岳の下山途中、唐松岳五竜岳で見かけましたよと声をかけてくれたご夫婦。この日、もう1つサプライズな出会いがありました。塩見小屋で山バッジを購入し、休憩していると…

 

bebeさんのご友人である、克上魚類の克ちゃん・雅ちゃんご夫婦(ブログはこちら)に遭遇しました!bebeさんのインスタで何度も見かけた「蛸の炙り」。思わず「あー、タコの人!」と声が出ていました(笑)。「タコの…、タコの…」って失礼でしたねww

この日は早朝に三伏峠小屋から蝙蝠岳までピストンされたそうです。あの稜線の先まで行かれていたなんて、羨ましすぎます!お互いテント泊なので、三伏峠小屋でまた!とご挨拶。
実は、翌日の下山後に駒ヶ根に移動して温泉&ランチを済ませ、セブンで写真を印刷していたら、インスタ繋がりの「オーメンズ」にも遭遇。皆さんは木曽駒ヶ岳の帰り。下山後に立ち寄る人が多いセブンとはいえ、まさかここでお会いするとは…。さらには、三伏峠小屋で、ブログ見てますと声をかけてくださったイケメンハイカーさんにもお会いしてまして。今回は本当にたくさんの出会いがあった山行となりました。

 

塩見小屋からの帰り。塩見岳ですれ違った団体さんに追いつき、「あれ?もう戻ってきたの?」と言われるほど、快調に飛ばすソウタ。急いでるつもりはないけど、早いのかもしれない。時間的にも疲れがみえる頃だけど、ペースは落ちず、ついていくのがやっと…(涙)

快調なソウタに比べ、僕はといえば、気持ち悪くて食べる気にならず、エネルギーの貯金もなくなってきた。さすがにペースは落ちてきて、休む回数も増えた。本谷山までは気力で歩いたけど、ここでダウン。途中で倒れたらシャレにならないので、10分ほど横にならせてもらった。すると、体も楽になって、残り1時間くらいならなんとかなりそうだ。

 

塩見岳が鉄兜って呼ばれてるのは、この姿かな?塩見小屋泊まりの人達は、今頃山頂で絶景を楽しんでいることでしょう。今日は午前より午後の方が天気が良かったね。

 

マルバタケブキの群生を観察中のソウタ。
写真を撮りながら、景色を楽しみながらの穏やかな時間。このまま昼寝しちゃいたいくらいの陽気で、晴れた日のこういうまったりした時間が好きです。

 

15:40、テン場に帰還。小屋からピストンで往復7時間(休憩約1時間含む)。翌日、小屋から駐車場まで1h40minで駆け抜けたので、設営時間を省けば、日帰りできる走力と体力はあったということか。すごいなww。初日の歩行距離は約20km。それなりに歩いたけど、涼しい顔して歩く姿は貫禄があった。来年は今年以上に色々な山域に挑戦できそうな予感。

 

夕食はビーフシチュー&パン。休んだおかげなのか、吐き気もなくなり、軽く食事もできそうなので、朝ごはん以来の食事にありついた。この後一気にお腹が空いてきたので追加でマルタイラーメンも。

 

少し肌寒かったので、暖かい汁物が嬉しい。味の濃いラーメンが体に染み渡り、回復していくのを実感。調子に乗って、ビールまで飲んじゃいました(笑)これで完全回復ってことで、長い長い酔っ払い生活(飲み過ぎではないw)が終わりを迎えたのでした。ふぅ

食後に克ちゃん・雅ちゃんご夫婦にご挨拶をして、ちょっと早いけど18時半過ぎにテントへ。ソウタはすぐに爆睡。僕も気づいたら眠ってました。星空が綺麗だったみたいだけど、そんな余力もなく…。快適な夜でした。

 

烏帽子岳へ

2日目は下山するだけなので、特に時間を決めず適当に起きてゆっくり撤収しようと思っていたけど、外に出ると天気も良くて、何だか勿体ない気分になったので、軽く烏帽子岳まで散歩することに。せっかくのテン泊ですから、山を満喫しましょう。

 

お花畑から塩見岳。帰る気満々だったソウタをお花畑がたくさんあるよと誘惑(笑)

 

今日は朝から青空が広がっている。高山植物もたくさん咲いていて、景色も良くて、朝の気持ち良いお散歩。遠くに恵那山が見えた。

 

50分ほど歩いて、本日のピークハント。烏帽子岳(2726m)に登頂〜。ここは日本で86番目に高い山だそうです。(克ちゃん・雅ちゃんご夫婦の影響で、日本百高山を調べちゃいました)。展望が良いと書いてあるし、山頂でのんびりします。

 

前小河内岳越しの荒川三山。山肌を雲が駆け抜けていく光景は圧巻でした。

 

南アルプス南部への憧れが募る。荒川三山、赤石岳、聖岳、光岳へと続く南部の名峰。せめてもう1泊できていれば、少し先まで遊びにいけたかな。

 

北側には、左から仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳間ノ岳塩見岳と名峰がずらり。甲斐駒ヶ岳が未踏なので、来年黒戸尾根からチャレンジしたい。そして、三大急登もいつの日か。

 

日本一の富士山。最高っす。

 

三伏峠小屋もなかなかすごいところに建ってる。その奥に伊那谷、そして中央アルプス。綺麗に撮れなかったけど、穂高・槍ヶ岳をはじめとする北アルプスの山もしっかり見えた。

 

小河内岳避難小屋は、本当にナイスなロケーションにある。もう少し早起きしていれば、小河内岳と避難小屋まで歩きたかったのが本音。素敵な管理人がいると噂の避難小屋に、どうしても遊びに行きたかったの。烏帽子岳から100min、ソウタが乗り気じゃないので、今日はここまでとします。

 

山は秋の気配。なにを思う。

 

景色も堪能したので、帰りますか。

 

テン場に戻って、シュラフを干したり、ぼーっとしたり。撤収作業はのんびりと。

テラノバレーザーコンペティション2。最近はソウタが大きくなってきて、少し手狭だけど、2人用で1.25kg、1人換算で約630gだと思えば、やっぱり軽い。耐風性もあるし、1年振りに張ってみて、やっぱり良い幕だと感じた。干してるキュムラスのシュラフもパッキングへの貢献度がデカイ。

ポーランドの老舗シュラフメーカー、キュムラス Cumulus X-LITE 200 ZIP

 

山にはたくさんの学びがある。
今回見かけた高山植物を、その場ですぐに図鑑で確認。いつも花の名前を教えてくれてありがとう(笑)こういう姿を見るのも親子登山の楽しみの1つだったりします。

 

克ちゃん・雅ちゃんご夫婦に貴重なお土産をいただきました。これで、甲斐駒を黒戸尾根から登る理由ができました(笑)ありがとうございます!下山時に早速使わせていただきました。

 

今回のザックはモンテインのウルトラツアー40にいつも通り2人分の装備をパッキング。ヘルメット2個、水2リットルを含めて12kgくらいかな。食料がかなり残ったので、重さは初日とほぼ変わらずw

 

9:10、三伏峠小屋を出発。特に見所もないので、ペースを上げて下山。時折、走ったりしてかなり早いペースで降りていく。1/10の看板も見逃すほど脇目も振らず鳥倉登山口まで。最後は地味に長い林道だけ。

 

久しぶりのミラー写真。
つまらない林道歩きも、こんな写真を撮ったり、花や蝶を観察したり、楽しみながら。

 

アサギマダラ。この付近には蝶が多く飛んでいて、調査員が天然記念物のなんとかって蝶(教えてもらったのに思い出せないw)の調査にきていました。蝶は全く未知の分野なので勉強しなきゃね。山(自然)には学ぶきっかけもたくさんある。

 

10:58、駐車場のあるゲートにゴーール!。お疲れ様でした〜。
小屋から2時間かかってない事に驚いた。立派w

 

総括

いつもよりハードルを上げて、子供と一緒に挑戦した夏山。塩見岳は普通にタフな山だと思うけど、割とあっさり歩いてしまったソウタ。血が滾るほどの熱いチャレンジにはならなかったけど(笑)、裏を返せば、それは成長の証。涼しい顔して、総距離約30kmをCTの0.7ほどで歩くんだから、逞しくなったよね。ソウタの成長をヒシヒシと感じた夏山でした。これからも怪我なく、安全に、慢心せずにたくさんの山を一緒に歩ければと思います。

さぁ、次のチャレンジの準備を・・・とその前に、ゲンタのトレーニングが先かな。連休はどこを歩こうかな〜

 

塩見岳ハイクの数値データ

1日目
越路ゲート駐車場-三伏峠小屋 167min/CT220min(75.9%)
三伏峠小屋-塩見岳 205min/CT 285min(71.9%)
塩見岳-三伏峠小屋 171min/CT250min(68.4%)
2日目
三伏峠小屋-烏帽子岳 47min/CT55min(85%)
烏帽子岳-三伏峠小屋 38min/CT40min(95%)
三伏峠小屋-越路ゲート駐車場 106min/CT160min(66.2%)

平均短縮率:70%(烏帽子岳ピストン除く)
総距離:約31km