2015.8.1〜8.2、南アルプスにある日本で二番目に高い山、北岳と、三番目に高い山、間ノ岳をソウタと歩いてきました。とっても疲れましたが…印象に残る最高の山行でした。
北岳(前編)の続き、間ノ岳(あいのだけ)アタック、そして下山です。
ご来光
風もなく、満月も綺麗で最高のテン泊でした。
目が覚めたのが4時半過ぎ。やべっ、ご来光だ!と思って寝袋から飛び起きましたw
外ではゴードさんが既に撮影体制。流石です(^^
テントを開けたらこの景色が目に飛び込んできた素晴らしい景色。これもオーバーナイトハイクの楽しみの一つ。No.1の富士山は、来年以降にリベンジ…
ボーコン沢ノ頭方面から太陽が昇ってきました。ソウタを起こして一緒に眺めます。
今日も一日、無事に歩けますように。
太陽の力って凄い。体の底からエネルギーが満ち溢れてきた。
この日の朝の気温は4度。8月の気温としては涼しいというか、むしろ寒いよねw
シュラフなしでくるつもりだったけど、一応あってよかったかなぁと。
雲一つない青空。小屋泊の方々もテント泊の方々も既に動き出していました。
さぁ、我々も行きますか!
No.3、間ノ岳(あいのだけ)へアタック
間ノ岳(あいのだけ)日本で4番目、南アルプスで2番目に高い山であり、日本百名山[4]、及び山梨百名山[5]に選定されている。南アルプスの最高峰北岳の南側約3.3 kmに位置し、さらに南の農鳥岳とあわせて白峰三山と呼ばれている。山名の由来は、白峰三山の真ん中の山であるためとされている[6]。山頂の東側には細沢カール(圏谷)がある。白峰三山を全体としてみると高山植物の豊富な山域で間ノ岳も同様だが、山頂近辺に限っては岩屑帯で、高山植物は少ない[7]。なお、山頂付近には地すべりによってできたと考えられる線状凹地が発達しており、この地滑りが起こる前は現在より数十メートル程度標高が高かったのではないか、と考えられている。そのため、現在でこそ日本で3番目の高さの山だが、最終氷期には日本最高峰だったのではないか、とも推定されている。その当時、富士山はまだ現在の高さに達しておらず、また2位の北岳との現在の標高差がわずか4mしかないためである。(wikipediaより引用)
昔は日本最高峰だったかもしれないなんて、ちょっとワクワクする。(だいぶ昔の話だけどw)
05:10、日本で三番目に高い山、間ノ岳へ向け出発。
朝は寒かったので、ソウタはダウン上下を着てスタートしてます。(すぐに脱いだけどw)
前方に見えるピークは中白峰山。まずはこちらまで進みます。
今日も先行するゴードさん親子。長男くんは部活をやっているのでマジで早い…
いつもソロのゴードさんが親子ハイクなんて・・・うるっときますねw
富士山がずーっと見えていました。昨日、あの山頂に立った仲間がいたようです。おめでとう!
間ノ岳へ続く稜線。これを歩くんですねー。ワクワクが止まりません。
最初のピークまであと少し。
芝生でゴロリン。気持ち良さそう〜。あ、植物のないところですよ、念のためw
すると、雷鳥さんを発見!見たいと思っていたのでソウタも大興奮でした〜♪
(2015.11.27追記)
NHKのダーウィンが来た!で雷鳥特集が放送されていました。そこに出ていたレモン(雷鳥の親の名前)が、まさにこの雷鳥だったとわかり、ソウタと興奮して観ていました。確かに、右の雷鳥の脚に黄色の輪っかが付いてますね。
中白峰山(3055m)に到着。
何気ない中継地点でも3000mを越えてくるのは、さすが日本一の稜線です。
ここで小休憩。軽く朝食を食べます。フリーズドライにお湯入れるだけね…
ソウタはその間、ずっと雷鳥を観察してました(^^
ここから間ノ岳までCTで1時間。右手に見えるのが間ノ岳。
トラバースの道が続くので、子供連れの自分はちょっと緊張してきました。
昨日はあまり意識してなかったけど、心のどこかで「落ちたら大変だ」というのがあって。登山道はすれ違えるくらい幅もあるから特に問題はないけど、いつも以上に慎重になってしまいました。気を抜いて歩くより良い事なんだけど、常に緊張していると精神的疲労がね・・・
ざっと見ると、2箇所くらい気をつける場所がありそう。ここから慎重に。
振り返ると北岳と北岳山荘が見えます。どこを見ても絶景ばかり
このあたり、岩場が続きます。足元に注意してゆっくりと確実に。
落ちたらヤバイのは誰の目にも明らか・・・
途中のケルン。一番上の石はソウタが積んだもの。
中白峰山から半分くらい歩いてきたでしょうか。
昨日北岳に登って、今日は朝早くから間ノ岳に向かってる。いやー偉い。そして健康的だ。
テントに帽子を忘れて濡れたハンカチを頭に乗せてます(笑)
間ノ岳のピークが見えてきました。
この先だったかな、岩を巻いて行く場所があって、そこが一番緊張しました(^^;;
No.3へのビクトリーロード。最後の坂を登れば・・・
日本で三番目に高いお山、間ノ岳あいのだけ(3190m)、登頂おめでとう〜!
昨日の北岳に続き、No.2とNo.3を一気に制覇しました。素晴らしい!
間ノ岳の山頂標識は3189mのままでした。2014年に行われた国土地理院の新測量技術によって3190mと判明し、奥穂高と並び第3位になっています。
参考)高くなった48山の一覧
親子で記念撮影
ゴードさん親子が山頂で待っていてくれました。ありがとうございます^^
山頂は朝早くから賑わってました。写真撮影も順番待ちでした。
格好良かったので思わずパシャり。間ノ岳からは富士山が正面に見えるんですね。
農鳥岳方面。白峰三山縦走は次の宿題ということで今日はここまで(^^
塩見岳(たぶんw)
荒川岳、赤石岳、聖岳、光岳とかそのあたり。どれがどれかわからないw
この天気だと先へ行きたくなっちゃいますねー。でも、次のお楽しみということで。
さて、下山しましょう。北岳山荘へ戻ります。
3000mの稜線歩き。名残惜しいけど、景色を味わいながら・・・
北アルプス方面。笠ヶ岳から穂高、キレット、槍ヶ岳までくっきり見えました。
中央アルプス方面。木曽駒ヶ岳かな。
南アルプスのプリンス、甲斐駒ヶ岳
南アルプスの女王、仙丈ヶ岳
昨日登ったNo.2の北岳。やっぱりかっこいいなぁ(北岳編はこちら)
右から、北岳・甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳を目の前にして歩ける幸せ。
そして山の晴れは絶対正義!ということを改めて感じました(笑)ひゃっほう〜!
The Day!晴れは正義!!ひゃっほう〜!が止まらない…
続々と登ってくる人。今日はどの山も最高だろうね(^^
北岳山荘が見えるところまで戻ってきました。北岳をバックにして記念に(^^
影で遊んでみたり
雪があったら滑れるかな?
北岳の真似(笑)似てるよね?^^
自然とテンションも上がって、踊りながら走ってましたw
北岳のデカさを思い知らされる。北岳に限らず、南アルプスの山々はどれもスケールがデカイ。
09:05、北岳山荘に戻ってきました。
出発してから約4時間。大人なら3時間で往復できると思います。
緊張の下山
撤収作業をして、トイレを済ませ、水を汲んで、下山準備完了。
実はトイレの壁にトレッキングポールを立て掛けたまま下山。忘れ物に気づいたのが八本歯のコル手前だったので戻る時間はなく、あきらめました。今回唯一のトホホ〜w
後日、山荘に連絡してみたところ、小屋には届いておらず持ち去られた可能性が…忘れた自分が悪いのでしょうがないですが、どなたか見かけた方いたらご連絡いただけると嬉しいです。LocusgearのCP2というツイスト式の黒いポールです。
09:45、北岳山荘を出発。下山開始です。
トラバース道を登っていきます。
もう登らないから安心しなってソウタに説明してたのに、登りだったので謝りました(笑)
北岳山荘が少しづつ小さくなっていく。
この壮大な景色とお別れする寂しさと、下界に降りられる安心感が入り混じる複雑な心境。
帰り道はお花の宝庫。立ち止まっては撮影の繰り返し。なかなか前に進めませんでしたw
キタダケソウに出会えなかったのが残念だったな。
※北岳・間ノ岳で出会ったお花はこちらのページにまとめています。
この付近でゴードさん親子とサヨナラをして先に行ってもらいました。
ペースが全然違いますからね。我が家のペースでゆっくり帰りたいと思います。
40分くらい歩いたところで、我々にとっての難所が始まりました。
間ノ岳へのルートでも緊張して歩いてたので、また始まるのか・・・と。
足場というか登山道はしっかりあるので慎重に通過すれば問題ないんですが、滑落しないようにと気を使いました。何かあったら嫌なので手を繋いで歩きます。
今回のルートなら、スリングとカラビナで簡易ハーネスを作って確保して歩いてもよかったかなぁって。こうも緊張が続くと自分の疲労度がものすごいんですよね。肉体的というより精神的に(^^;;
確保さえできていれば少しは不安も減ったと思いますし。
八本歯のコル手前に到着。なんとかクリア。ホント心臓に悪いわ〜w
といっても、ここから八本歯のコルまで、岩場、崖、ハシゴなど、まだ気を抜けない箇所ばかり。
岩場を下りていたら、「もしかして、ソウタくんですか?」と声をかけていただきました。
pa-man1goさんでした。ブログ読んでますよーという嬉しいお言葉を(^.^)
ここまで気を張って歩いてきたので、一息つけて良かった。お声かけ頂きありがとうございました!
この時間から登ってくる人も多いですね。みなさん、ガンバです〜(上から目線w
後ろを振り返ると、北岳バットレスの圧倒的存在感。これを登る人がいるなんてシンジラレナイw。想像するだけでも怖いし、股がスーッとする(笑)
11:17、八本歯のコルに到着。広河原まで3時間。緊張の糸が切れた瞬間。
でもね・・・ここから先もけっこう苦労しましたよ(汗)
5月に歩いた鳳凰三山(前編・後編)のオベリスクが見えた。
ソウタは鳳凰三山が今まで歩いた中で一番大変だったと言ってましたが、今回はそれを上回ったようです。標高差、アップダウン、崖のような道、岩場etc。そりゃ大変だよね(^^;;
八本歯のコルを越えてもハシゴは健在w。ご勘弁を〜
そしてここからはザレた道。歩きにくいったらありゃしないw
ソウタと二人で何度も転び、傷だらけになりながら、必死に下りました(笑)
雪渓まで来たけど二俣まで半分くらいのところなんだよね。まだまだあります。。
ようやく二俣分岐へ到着。ここでカップラを食べてエネルギー補給。この時、鍋を倒してしまいお湯がソウタに少し掛かってしまい一瞬ヒヤリとしました。火傷にならず良かった^^;;
二俣のバイオトイレ。我々は利用してませんが、この方が利用されたようです。ご無事で何より。
のんびり休憩していたら、人も少なくなってきました。
でも焦りません。ここから広河原まで約2時間のところを、休憩せずに1時間で歩こうという試み。
13:50、二俣出発。
最後尾からごぼう抜きでゴールを目指すためソウタと駆け足で進みます。
沢沿いを歩くため、ひんやりして気持ち良いです。それでも駆け足なので滝汗w
15:00、見事にゴールしました!!やったー(^.^)/
1h10min。二俣で休憩している時に先行した登山者の方全員を抜き去ってきました。最後は走ってw
二日間、本当にお疲れさま。無事に下山できてホッとしました。
おしっこがしたいということで急いで広河原インフォメーションセンターへ。走る走る!
パパはソウタのサポートで腿がパンパンなのに…
早く到着した恩恵なのか、ちょうど15:10発のバスに間に合い、さらに1席空いていたのでソウタを座らせてバスに乗り込みました。(自分は1時間の立ち乗車。つ、辛かったw)
このバスを逃せば、次は1時間後の最終バス。待てば二人とも座れるけど、早くお風呂に入りたかったし良いタイミングでした。最後の激走がなければ実現できなかったよね。
先に下山していたゴードさんと芦安に戻って再会できました。
ゴードさんありがとうございました!また行きましょうね。
二日間を振り返って
高山病と眠気で辛かったと思うけど、諦めず先に進んだこと。全てはこれに尽きます。そばで見ていて、彼のスイッチが入った瞬間がわかりました。
諦めなかったからこそ見えた景色、出会えた花や鳥、目標達成(登頂)だと思います。
体力はもちろんだけど、精神的にも成長しているんだね。
この時の事を忘れずに、何事にも諦めず頑張って欲しいなぁと父は思うのでした。
行きも帰りも、本当に沢山の方に声を掛けいただきました。「すごいなぁ、がんばれよ〜!」という声援が彼にどこまで力を与えたのかわかりませんが、やっぱり嬉しいし、力になったと思います。感謝感謝です。
今までの山とはレベルも違い、ソウタをサポートして歩くのはかなり大変でした。正直なところ、下山中にしばらく山歩くの休もうかなーって思いましたもん(^^;;。でもね、数日経ってみると、また歩きたいなって思っちゃうんです。不思議です。
(激走の影響か、トレッキングポールを無くし、更に靴もトホホ・・・キナバル散る!詳細はこちら)
我が家の今年の夏山はこれで終わりですが、9月にまた絶景を見に出かけたいと思います。
それまではキャンプや海でのんびりしたいと思います!
※北岳・間ノ岳で出会ったお花はこちらのページにまとめています。
宝物が一気に二つ増えて大喜びのソウタ。百名山2座制覇!本当におめでとう(^o^)
※間ノ岳の山バッジは3190mに変更済みのようですw
今回の山行ご褒美は、深海生物大百科。
山バッジが2個、そしてこの図鑑、さらに雷鳥に会えて、彼としては大満足だったようです(笑)
【楽天ブックスならいつでも送料無料】深海生物大百科 [ 長沼毅 ]
価格:1,058円(税込、送料込) |
最近のコメント