南アルプスの中心、塩見岳に挑戦〜子供とテント泊登山(前編)

南アルプスの中心、塩見岳に挑戦〜子供とテント泊登山(前編)

2017.8.19〜8.20、南アルプスの塩見岳をソウタと歩いてきました。今年初の3000m峰です。

夏のチャレンジ

夏休みには、子供と一緒に、いつもよりちょっとハードルをあげた「チャレンジ」をしたいもの。去年は北アルプスの鷲羽岳を目指し1泊で往復42kmのロングハイクを実施(前編後編)。残念ながら、鷲羽岳の山頂に立つことはできなかったけど、三俣蓮華岳・双六岳を周回して無事踏破。フルマラソンと同じ距離、それも高低差のある山道なので、歩き終わった後の達成感はもの凄かったです。ソウタは一番キツかった山だと言っています。

さぁ、今年はどうしようか?
去年同様ロングハイクも良いけれど、今年は密かに「岩登り」がテーマだったりするので、7月の唐松岳五竜岳縦走に続き、もう少し岩トレを続けたいところ。候補は、6月から機会を伺いながらも、天気が悪く延びていた南アルプスの塩見岳。ここは距離もあるし、山頂直下に岩場もあるし、両方の課題にチャレンジできる我が家の希望に近いコースということもあり、塩見岳に決定。いざ、南アルプスへ!

 

人生初、運転してるのに車酔い

今回最大のトホホは、登山開始前にやってきましたw

鳥倉林道の先にある駐車場。そこに至るまでの道はクネクネしていて、距離もある。駐車場の関係で、夜中にここを通るわけですが、運転しているのにも関わらず、まさかの車酔い(笑)確かに、子供の頃から乗り物酔いしやすくて、体調がよくないと(例えば空腹時)エレベーターのちょっとした揺れでも気分が悪くなるほど敏感なんです。サーフィンの時は波待ちで気持ち悪くなったり、カヤックに乗るとダメだったりと、とにかく酔います。

真っ暗な林道はヘッドライトの範囲だけしか見えず、その狭い視野で1時間揺られたこと、さらに青森秋田遠征キャンプから中2日で、疲労が抜けず睡眠不足も影響したのかもしれませんね。でも、運転する人は酔わないって言うじゃないですか。僕もそう思ってたので、まさかでした(涙)。逆に、この林道がヤバすぎるのかも?と思ったんだけど、帰路で明るい時間に通ったら、普通の道で、むしろ走りやすささえ感じるくらい綺麗に整備されてましたw

 

 

いざ、塩見岳へ

深夜1時過ぎ、駐車場は結構な埋まり具合。第2がかなり下にあるので、それだけは避けたかったから一安心。しかし、運転中から車酔いに襲われ、吐き気が。寝ればおさまるだろうと、2時間半ほどの仮眠。4時に起きて準備をするも、気分は変わらず、何度か吐いてしまいました…。ただ、歩けないほどではなかったので、引き返す気もなく、いずれおさまるでしょと軽い気持ちでいました。しかし現実はそんなに甘くなくて、初日はテン場に戻るまで常に「酔い」との戦い。結果、ソウタの足手まといと化してしまったのでした(涙)

 

予定より遅く、4時半過ぎに駐車場を出発。テン泊の予定だけど状況次第では日帰りも視野に入れていたので、30minの遅れは痛い。

 

5時を過ぎるともうこの明るさ。林道をひたすら歩き続けます。

 

駐車場から40分くらいで登山口に到着。林道をMTBで攻める予定でしたが、車載できず断念。サイクルキャリアがないと無理ね。装備強化していつかはやってみたいな。そうすれば、あの椹島にもアクセスしやすくなるんだよね。

 

まずは三伏峠まで。塩見岳の登頂を考えると、この区間はできるだけ巻きたい。

 

三伏峠までは、このような案内板が出ているので、ペースの目安に。

 

前半は歩きやすい樹林帯で、後半になるにつれ、このような木の階段があったり、少し歩きにくいトレイルになってくる。前日の雨で木が濡れて、滑りやすくなっているので注意しながら。

 

ほとけの清水をがぶ飲み。水は2リットル担いできたけど、間違いなく足りなさそう。これまで消費した分の補充しかできないけど、満タンにしてリスタート。少しだけ気分も良くなった?気がする。

 

淡々と。ソウタは、キノコの写真を撮りながら楽しそうに歩いていた。今日も急がせず、マイペースハイク。それでも早いのはさすがというか。

 

まずは第一関門クリア。2時間ちょっとで三伏峠に到着。良いペース。
僕が絶賛車酔い(を原因とする吐き気)のままなのと、ソウタがテントで泊まりたいと言っているので、今回はじっくり泊まりで楽しむプランに。ザックの重さから解放されるし、山頂まで頑張れそうな気がする。

 

時間も早く、テン場が空いているうちに設営を済ませておきます。
今夜は雨の心配がないので1年振りのテラノバレーザーコンペティション2

8:45、塩見岳に向けて出発。コースタイム通りに歩くと、戻りの時間が微妙だけど、ソウタの脚力なら短縮できるはず。むしろ、不安要素は僕(笑)

 

小屋からすぐ、本日の1座目、三伏山(2615m)に到着。ガッスガスw

 

小屋に到着した時から、結構な寒さで、しかも雨が降りそうな雰囲気だったので、ソウタはレインウェアを羽織る。

 

キノコが多かったなぁ。しかも、どれもこれもデカくて立派w。南アルプスには大きく育つ要素がたくさんあるのかな。深い森と豊富な水とか?

 

本日の2座目、本谷山(2658m)

僕の体調は徐々に回復傾向。時折、軽く吐き気があるけど、ここまでは気分良く歩けた。ただ、何も食べられない状況は変わらず、これが後々響いてくるんだね…。ナッツ類などの行動食をちびちび食べたり、ポカリをこまめに飲んだり。リタイアするほどの絶望的な状況じゃないのが幸い。

 

朝方まで降っていた雨の影響で泥濘がすごい。歩きにくくなって、この辺でペースダウン。

 

お花たちに癒されながら。ギンリョウソウ

 

ほとんど休憩らしい休憩を取らずにきたので、お菓子タイム。
南アルプスは森林限界が高いので、2600m付近でもまだまだ樹林帯。森が深い。

 

気持ち悪さは消えず、若干シャリバテ気味なので、たまらず塩見小屋で休憩。コーラを流し込んで、水分補給。山頂まであと一息なので、もう少し頑張ろう。

実は高山病じゃないの?と思うかもしれないけど、標高を下げたテン場に戻っても吐き気は収まらず。頭痛とか眠気とか、そういうのはなくて、車に酔った状況がひたすらに続く状況です。これはこれで辛いのよww

 

さぁ、塩見岳へアタック。晴れとガスが激しい攻防を繰り広げているけど、ここまできたら贅沢は言いません。山頂ではすっきり晴れてくれ(笑)

 

核心部へ

塩見小屋から塩見岳までの区間は、信州山のグレーディングだと難易度D。BやCは何度か歩いたことがあるけど、Dはもちろん初めて。しかも、槍ヶ岳の穂先がCなので、ランクだけを単純比較すれば槍より難しいことになる。ほんとか?個人的には、槍の穂先の方が間違いなくキツいだろうと思ってるけど。ここからは気を引き締めて。

 

ヘルメットを装着。被ってる人はほとんど見なかったので、なくてもいいんだろうけど、小さな子供には安全のためヘルメットがあった方が良いと思います。歩くのは自分じゃなくて子供なので。滑落だけじゃなくて、上からの落石も怖いですから。そもそも、小さな子供は塩見岳を歩かないとうツッコミはなしでw

 

天狗岩までは特に難しい箇所もなく、基本に忠実に焦らず進む。

 

怖さを感じる場面もなかったな(慣れてきた?)。牛首の方がかなりスリリングだった。

 

岩登りって集中できるし、なんだか楽しいよね。

 

天狗岩を越え、塩見岳の山頂が見えた。山頂直下は、先月登った五竜岳よりはるかに高さと長さがある岩場のようだ。下から見上げると、平面で捉えるから怖く感じるけど、実際はそこまで怖くはなかったりします。

 

 

身長のハンデは感じなくて、ホールドできない箇所はなかった。ソウタも楽しそうに登っている。間違いなくアドレナリン出るよね。

 

経験ってすごい。牛首と五竜を歩いて、自信がついたのか、怖さに慣れたのか、心にも余裕が。歩く前の漠然とした「怖さ」は、感じられず。むしろ、体全体を使って登っていく行為に、楽しさを感じるほど。

 

無事に核心部をクリアして、ビクトリーロード。想像よりもあっさりだったのは、今までの山経験あってこそ。そして今回の塩見岳も次の山行に繋がっていくんだろうね。

 

12:20、百名山 塩見岳西峰(3047m)登頂成功〜!ここは南アルプスのセンター!今年初の3000m超えはやっぱり気持ち良いーー。
三伏峠小屋から3.5h、コースタイムを1時間巻いて歩いたソウタの安定感w。パパが足を引っ張ってごめん(涙)

 

山頂には誰もいなかったので自撮り。
今年の夏のチャレンジ山行。こうして課題の岩場をクリアできたことが何より嬉しい。塩見岳って結構ハードな山だと思うし、そこを難なく歩き通すソウタの逞しさ。経験をどんどん体に吸収していく感じが、そばにいてよくわかる。

 

お隣の東峰も制覇!3052mと西峰より5m高いけど、三角点は西峰にある。

 

青空が広がってきた。山頂で晴れてくれば、充実度が倍増。だって、晴れは正義ですからw。冒頭写真は、晴れてきてから撮り直したものw。せっかくなら晴れた写真を撮りたいもん。

 

写真を見返して気がついたけど、富士山が見えてるね。奥は蝙蝠岳かな。

 

蝙蝠岳へと続くフラットな稜線。これは見たかった景色なので、大満足。時間あれば、走りたかったなぁ。

 

南アルプス北部のメンバー達。間ノ岳北岳の先っぽが隠れているのが残念。仙塩尾根は歩いてみたいルート。いつの日か、この先へ。

実は、塩見経由で熊ノ平までいきテン泊、翌日に間ノ岳・北岳に登って北沢峠、または農鳥方面から奈良田まで。どちらかで計画を立ててみたけど、車で鳥倉までアクセスする以上、どうしても車の回収が難しくて断念。バスだと1泊が厳しくなるしね。可能性としては、仙流荘に1台デポすれば実現できたけど、あいにく我が家だけだったし、実行したとしても車の回収がこの上なく大変だったと思うw

 

名残惜しいけど、下山。

 

眼下には塩見小屋。結構な高度感。この辺りで、先月の唐松岳五竜岳縦走時、同じ日にテント泊していたご夫婦の方とすれ違う。「この前、牛首と五竜、ヘルメット被って登ってたよね〜」とソウタを見て声をかけてくださいました。まさか、同じタイミングで同じ山を狙っていたとは、驚きました。こんなことってあるんですね。

 

登りより下りの方が気を遣う。焦らず慎重に。気を緩めると怪我に繋がるから。

 

高所にたくましく咲くお花。イワギキョウ

 

登ってくる人がいるので、落石に注意しながら。

 

登り同様、気を遣うところはそこまでなくて、淡々と降りていきます。

 

天狗岩を超えれば、安全地帯。ヘルメットはここでお役御免。

 

荒川三山かな。南アルプスのさらに南部を歩いてみたい。来年の夏休み、ファストパッキングで光〜聖〜赤石〜荒川〜鳥倉と駆け抜けたいな。問題は休みが取れるかどうか、そして下の2人とママを置いて、ソウタと二人で山にのめりこめるかどうか(笑)これが一番難しいw

 

晴れたねぇ。気持ち良い下山。最高だね。

 

振り返ると塩見岳。楽しいチャレンジをありがとう。

 

後編に続きます

 

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COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 4 )
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  1. 塩見おめでとうございます!
    五竜も、東北も、南アも全部8月って、
    盛りすぎ感が・・w

    天気もバッチリでしたね。

    • mokaさん

      ありがとうございます!

      8月は3週連続の出撃でしたね。いずれもロングドライブ…
      塩見岳の週は、さすがにダメージが残っていて、体が反応してしまったようです(@車酔いw)

      かなり盛りすぎましたが、1ヶ月開いちゃうので、無理しましたw

      天気も、悪くなかったです。
      こうやって景色が見れただけでも、ありがたいですね。

  2. さすが、塩見直下も余裕でクリアですね~
    うちはちょっと怖かった記憶が...w

    うーん、自分も塩見より槍の方が危険なような気がします。
    危険というよりも高度感でしょうか。
    でも、今のソウタ君なら問題なく登れますね。
    小さい子もガシガシ登ってましたから^^

    槍、晴れてくれるといいですね!

    • 忠太さん

      まだ岩経験が少ないですが、何とかクリアできました。

      > うちはちょっと怖かった記憶が...w
      何をおっしゃいますか(笑)
      エキスパートなルートを歩いている親子には、物足りないくらいではないかとw

      思うんですが、横移動の切れ落ちた岩稜地帯のトラバースの方が、怖いですよね…
      槍は縦移動なので、高度感が半端ないんでしょうね。楽しさと不安が…
      ハーネスとザイルが必要か、フリーで歩かせるか、悩みどころではあります。

      晴れるといいなー。
      最近、持ってないので何ともいえないっすw
      ノリノリの忠太家は、今週もバッチリな予感が。楽しんでくださいね〜^^

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